宝珠院のお堂が『お寺の樹木葬』の収益で、建て直されました
ほーりーが顧問を勤める霊園会社、アンカレッジ。お参りしやすい、お寺と人をつなぐお墓をテーマに『お寺の樹木葬』を開発している会社ですが、こちらから宝珠院のお堂が再建されたと連絡が入りました。
東京・増上寺の近くにある宝珠院は、もともと本堂や閻魔堂、弁天堂がボロボロで雨漏りもひどい状況でした。しかし境内に樹木葬庭苑を開いたことでお寺が経済的にも安定し、傷んでいたお堂が建て直されたのです。
最初にほーりーが宝珠院をお参りさせて頂いた5年前、本堂はこんな感じでした。
屋根の補修を、ズームアップ。
そして隣に建っている弁天堂の屋根も、限界が来ています。
ちなみにお堂の中には貴重な仏像がズラリと安置されていました。何もせずにそのまま放置していたら、去年の台風時にまずいことになっていたかもしれません。
工事中の宝珠院ヒストリー
そこでこの状況をどのように改善していくか。森俊人住職が選んだのが、アンカレッジの『お寺の樹木葬』でした。お墓販売による収入を元にした復興プランをアンカレッジと共に計画し、実際に工事が始まったのは2016年です。
この年、境内に樹木葬庭苑が開苑されます。下の写真は開眼法要時のものです。
仏像も一気に修復に出され、しばらくはパネルに手を合わせていました。
お墓の販売は絶好調で、2018年には第二区画も拡張オープン。
ついでに寺社コンで生まれた夫婦やカップル限定のお花見を、境内で行わせて頂いたり。
やがて工事が進み、本堂は完全に解体されます。
そしていよいよ、2020年に境内整備事業が完了したのです。
ガラス張りが印象的な、宝珠院の新本堂
ほーりーも早速、リニューアルされた宝珠院をお参りさせて頂きました。まず目の前に見えるのが、新しい閻魔堂です。壁面にガラスを多く用いて、外部からの採光が効果的に使われるデザインになっています。
港区の指定文化財に指定もされている閻魔様も、修復されて戻ってきました。
脇には自分の悪い行いを閻魔様に懺悔できる、『閻魔耳』がついています。悪いことばかりしているほーりーには重要な場所です。
境内に入ると、本堂・弁天堂・閻魔堂・寺務所が一続きとなっています。
いやー、最初の状態を知っているだけに、見違える快適空間になりました。昔の建築の味わいも捨てがいたのですが、あのままでは事故すら起こりかねませんでしたしね。
ということで、、、
アンカレッジのお寺の樹木葬は、「お参りしやすい、お寺と人をつなげるお墓」がコンセプトです。お墓購入を布教の入り口と位置づけ、お坊さんにはゼロから一生懸命にコミュニケーションを取って頂くことで、仏教や供養ごとを伝えること目指している話は、これまで何度も書かせて頂きました。
樹木葬の競合は増えたけど、お寺と人をつなげるお墓は増えていない
しかし一方でお参りしやすい環境には、ハード面も大切です。今回の宝珠院はその意味で、お参りする方が心地よく過ごせる空間を作り上げたわけですが、これもやはり「仏教や供養ごとを伝える」上での重要なパーツになるでしょう。
宝珠院は通りすがりで手を合わされる方もとても多いお寺ですが、お墓が直接的、間接的に様々な形でお寺と人をつないでいく姿を、これくらいダイレクトに見させて頂くと、嬉しくなりますね。
リニューアルされたお堂では、これからも様々な企画が行われるようですし、宝珠院の新たなスタートにも注目ですよ。
なお、この樹木葬導入を検討されているお寺の方には、東京・京都・福岡でセミナーも開催しています。この内容は樹木葬のみならず、お墓業界全般の流れや消費者ニーズ、法律や規制関連なども具体的数値を交えて紹介した、お墓について学びたいお寺の方にはかなり勉強になる内容です。
以下は以前のセミナー紹介記事ですが、基本的な構成は変わらないため、ご興味ありましたらぜひご参照ください。参加申し込みフォームもリンク先にあるので、ご興味ありましたらいかがでしょうか?(もちろん、参加したからと言って、樹木葬導入を無理やり迫るということはありません)