求む、ジャイアン。京都の向源は声明体験が、音痴を悶絶させる仕様
毎回、ほーりーが追いかけ続けている寺社フェス・向源。今年は秋に京都で行われます。前に友光雅臣代表にお聞きしたら、京都の向源は基本的に現地のお坊さんに企画を任せているとのことだったので、やはり東京とはワークショップの顔触れや個性も違いがあるようです。
まず、ロケーション自体が異なります。東京は基本的にアクセスの良い都心部のお寺などが会場でしたが、今回の京都バージョンは大原という街の中心からは少し離れた場所で開催されます。
京都駅から、北に向かってバスで1時間ほど。「京都~、大原、三千院」で始まる「女ひとり」や、時代祭にも登場する大原女なんかで有名な、あの大原です。
ごめん。私が過去に行ったときは地元の方も驚くドカ雪の日で、一面真っ白の写真しか持っていませんでした。
まあ、向源当日は、こんな風景ではないので大丈夫。
そんなわけで今回の向源特徴を調べてみたので紹介します。
京都での向源は、どのような内容か?
今回は東京では見られなかったワークショップが、たくさん出ています。その中でもほーりーが面白そう! と、思ったものを挙げるならこちらです。
DEATHカフェ
「死」について想いを巡らすDEATHカフェが、今回は登場します。向源で死について考えるワークショップと言えば「市の体験旅行」が思い浮かびますが、このDEATHカフェは世界中で行われている語りのイベントであり、カジュアルに、しかし真面目に死について意見を述べ合うことが特徴です。
私もお坊さんがファシリテーターを務めた似たようなイベントに参加したことがありますが、自分にとって死とは何か、死のどのような部分を怖れているかを言語化したことはとても有意義な体験でした。
しかも開催場所は、血天井がある宝泉院ですからね。こちらは伏見城で自刃した鳥居元忠らの供養として、身体の形の血だまりの跡が残る板間を天井に使用したものです。壮絶な死が目に見える形で示されているわけで、この拝観もまた、参加者の人生を見つめなおす機会になるのではと思います。
日本酒のルーツ!?寺院で醸された僧坊酒
お寺でお酒というと眉をひそめる方もいるかもしれませんが、昔のお寺ではお酒も造られていました。今回はその中でも滋賀県・湖東三山の一つ百済寺に伝わる僧坊酒「百済寺樽」に焦点を当て、このお酒の復興を目指す比嘉彩夏さんがその活動内容や想いを語ります。
444年の時を経て, 幻の銘酒「百済寺樽」復活プロジェクトによると、すでにクラウドファンディングで60万円以上の資金調達が完了。2017年5月に田植えを行い、9月に稲刈りが行われたようです。
私も知りませんでしたが、こんなワクワクするプロジェクト。実際に話を聞いてみたいですね。
声明WS
今回の向源で一番やばそうなのは、間違いなくこの声明WSです。大原と言えば声明の聖地。天台宗の開祖・伝教大師最澄が伝えたものがこの大原で発展していき、現在も声明に関する様々な歴史に触れることができます。
そしてこのワークショップでは声明の歴史を小ネタを挟みながら学び、お坊さんと一緒に唱えて練習します。
しかもその後、声明公演の中で練習の成果をお客さんの前で披露するという、音痴で定評のあるほーりーが出たら悶絶しそうな内容になっています。
いやね。私は天台宗のお坊さんの勉強会に参加して、声明の練習風景を見たことありますが、めっちゃ難しそうですよ。
なんか音を合わせるための、声明用メトロノーム(?)みたいな機械とかあったし。あれ、写真撮っとけば良かったな~。
ちなみに大原で、お坊さんから声明を解説して頂いたときに見た声明の楽譜(のようなもの)はこちらです。
うむ、素人にはさっぱり分からぬ。私は(命拾いしたことに)向源の日は東京で講演しているため、このワークショップには参加できません。どなたかぜひチャレンジしてみてください。
ということで、、、
京都の向源。ほかにも禅プラクティス(坐禅)とか、お坊さんと話そうなどの定番コーナーもあります。そして代表の友光さんは、あのネット上で超話題となったテクノ法要の照恩寺・朝倉行宣住職と音楽の可能性について語るトークを行うのだとか。
テクノ住職すごい。https://t.co/2XtvnNtgXJ
— ほーりー(寺社旅研究家) (@holy_traveler) 2017年2月27日
くそー。面白そうすぎる。
あと、何気に協力されるのが株式会社jijiと株式会社osechiなんですね。どちらも代表にお会いしたことがありますが、この2社も気鋭の寺社関連ベンチャーです。
関西の方でこれまで向源が気になっていたけど行けなかったという方。今回の京都編はおすすめですよ。ぜひぜひ、足を運んでみてください。
【向源2017京都】
日程:2017年10月7日(土)、8日(日)
会場:実光院・宝泉院・勝林院・三千院
イベント詳細やチケット購入は向源オフィシャルサイトをご覧くださいませ。