絵について知りたい方必見! ほーりーの日本絵画の教科書です。
日本絵画の楽しみ方完全ガイド (池田書店の趣味完全ガイドシリーズ) 細野正信 監修 |
寺社散策や美術館巡りをしていると、多くの日本絵画に出会うことがあります。
もちろん純粋に絵を見て楽しむのも良いですが、
そこにほんのちょっとだけでも知識が加わると、格段に面白さが増すのが絵画です。
しかし私も絵の歴史や画家について学びたいと思いながら、
ざっくりと全体を解説された網羅的な良い本が、なかなか見つかりませんでした。
しかし本屋でパラパラと見て、これならと思ったのがこの本でした。
本書は時代ごとに有名な画家とその作風、
そして代表作が一度に分かる日本画のツアーガイドとも言える書籍です。
私自身、この本はことあるごとに見返す知識の整理資料になっています。
まず最初に絵画を楽しむための20のポイントについて。
日本画のルーツとも言える奈良の高松塚古墳壁画や、火災消失した法隆寺の壁画。
仏画や絵巻物、肖像画、水墨画など、様々な絵の種類や特徴、背景が紹介されています。
そして日本が誇り、世界でも類例のない400年も続いた狩野派の歴史。
ヨーロッパに大量輸出され、パリ万国博覧会などで
ジャポニズムの流行に火をつけた美術の数々。
版画技術が発達し、大量流通によって江戸庶民の楽しみとなった浮世絵。
そして色彩豊かな近代画家たち。
古今東西、日本画の魅力がギュギュッと頭に入ります。
そして後はひたすら時代区分やその画風ごとに、
日本を代表する画家をクローズアップ。
その数、全部で72人。
私の大好きな雪舟、長谷川等伯、円山応挙、伊藤若冲、曾我蕭白、葛飾北斎など、
代表作や鑑賞法、人物エピソードなど交えてたっぷり紹介されていました。
また、合間合間には画材や表現技法、絵に関する豆知識など、コラムも充実しています。
難しいこともなく、絵の写真もたくさん載っているので、
絵はよく分からないという方の入門書としては最適な一冊です。
こちらの本で絵への興味を深めたら、
実際に本物を見て確かめてみるのはいかがでしょうか?
日本絵画の楽しみ方完全ガイド (池田書店の趣味完全ガイドシリーズ) 細野正信 監修 |