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仲間を作りたがるお坊さんに、ドラクエに例えて孤独を勧めてみました

日蓮宗の次世代育成講習会

ほーりーは基本的に、新しい活動を始める時はなるべく仲間は集めない方が良いと考えています。

それを先日、日蓮宗宗務院で行われた若手お坊さんの研修会『次世代育成講習会』でRPGゲーム『ドラゴンクエスト』に例えて話してきました。

ドラクエ1の主人公は、一人で旅に出て、一人で魔王を倒します。2は最初は一人ですが、途中から仲間が加わります。そして3は旅立つ前に仲間を集めてスタートします。

これはどれが良いと言うものでもありませんが、ほーりー的に理想なのは2の主人公です。

1のようにずっと一人で頑張っていても、活動はなかなか広がりません。しかし3のように最初から仲間を揃えるのは、巨大なプロジェクト向きです。

さらに言えば、ドラクエ3は勇者、戦士、僧侶、魔法使いとバランス良くパーティが組めますが、現実のお坊さんが仲間を集めると、僧侶、僧侶、僧侶、僧侶となりがちです。

みんなでホイミばかり唱えても、魔王は倒せないわけですよ。

仲間を集める目的は

○手数を増やす
○スキルを増やす

の、2つです。お坊さんばかりが集まっても、手数はともかくスキルは大して増えません。

仲間集めから始まると、志は後付けになりやすい

そして最初から仲間を作る弊害は、企画がレッドオーシャンに突入しやすくなることです。

今回の研修会は、『婚活イベントを作る』ことが目的で行われました。そこで寺社コンを300回以上開催しているほーりーに声がかかったわけですが、お話させて頂いたのは、宗派の公式な研修会で取り上げられている時点で、これから婚活イベントを始めよても遅いですよという話です。

(ただし地域性はあります。今回は北海道から九州までのお坊さんがいましたが、東京や京都近辺の方にはひねりなくコピーイベントを開いても仕方ないと話す一方、地方の方にはスタンダードな婚活はありと話しています)

本来、活動を始める上で必要なのは志です。何がしたいか明確でないのに頭数だけ揃えても、企画は無難な方へと流れます。

これは「婚活イベントを開きたい」という部分の根っこに、どこまで「幸せな出会いの手助けをしたい」と思えているかということでもあります。

流行っているからと婚活イベントを行っても、あっという間に見向きもされなくなった街コンのようになってしまうということです。

街コンは一時期、全国各地で大量に作られましたが、質の悪い主催者がお店の売上ばかりに目を向けた結果、「街コンに行っても出会えない」というイメージが急速に広がりすたれていきました。

なので大切なのは「志→企画→仲間を集める」という順ですが、側にいる「仲間同士」で流行っている「企画」を持ってきて、「志は後付け」という流れで進むと、それは参加者にも見透かされてしまいます。

志を作るために必要なのは、一人で取り組むステップ

しかしそれでは、そんな確固たる志を持っていない人はどうしたら良いのか。はっきり言いましょう。ほーりーも寺社コンを始めた11年前には、そんなたいそうなモノはありませんでした。

寺社が好きな男女の出会いイベントを作ろうと考えた一番大きな動機は、自分自身に寺社好きな彼女がほしかったためです。

課題を見つける

最初から大きな志を持っている方は、そこに邁進すれば良いでしょう。ですがそんなにきっちりとした志がある方なんて、世の中にはそれほどいません。

ただ、自分の悩みや問題を解決したいという想いなら、誰でも多かれ少なかれ持っているはずです。そして世界中で自分だけの悩みを持つ方も、世の中にそんなにはいないでしょう。

そんな人は、世界でただ一人しかいない勇者のみです。

ほーりーも婚活イベントを開いて、いろんな方と会ううちに、幸せなカップルを生み出していきたいと考えるようになりました。

なのでまずは自分一人の自己満足に収まる範囲で始めて、少しずつ志として昇華していくことが、凡人が企画を作る上では大切かなと思います。

小さく始める

ということで、、、

お坊さんはなぜ、仲間作りからスタートするのか。それは志を生み出すより、仲間を作る方が簡単だからです。

○○仏教会、××青年会など、ほーりーもいろんな仏教団体とご一緒させて頂きました。それらが意味のないものだとは思いませんし、実際に有意義な活動もたくさん行われています。

ですがこれは特性の問題で、世の中に新しいものを生み出すことに関して言えば、既存の仏教団体は苦手です(1を10にすることは得意だと思います)。

ほーりーもいろいろお世話になったり、取材させて頂いたフリースタイルな僧侶たちや向源、hasunoha、彼岸寺、テクノ法要、暗闇ご飯、死の体験旅行、坊主バーなど、すべて一人あるいはごく少数のお坊さんの想いから始まっています。

一方である程度の公的な仏教団体から、眼を見張るような斬新な企画が生まれた事例は、そんなに多くはないのではないでしょうか。

今回の講演では『タブーを超える7つのアクション』と題して、寺社コンが「お寺で婚活イベントを行うなんて罰当たり」と言われた時代になぜ作ることができたのかという、精神面と技術面をお話させて頂きました。

お寺とのつながりがなかったぼっちのほーりーがスタートするには、ドラクエ2のように一人で旅に出るしかなかったというのが正しい言い方でもありますが。

ただやはり、お坊さんも時には仲間から離れて、孤独になることも大切ではと考える次第です。

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