ネガティブな業界ほど、アイディアひとつでひっくり返る。
先日、日本青年会議所・石材部会さんにお招き頂き、からすま京都ホテルで講演をさせて頂きました。石材部会とは石材を扱う会社(要するに、ほぼお墓の会社)の方が集まる団体で、今回は経営者向けのお話を聞かせてほしいとのご依頼です。
むむー。経営者向け。これまでお坊さんやお寺の奥さん向け講演は何度もしていますが、突然新境地のお声がけですね(お坊さん向けの方が慣れている講師は、世間では珍しいかもしれませんが)。
そんなこんなであれこれ頭をひねりながら、お話させて頂いたのは『タブーを超える7つのアクション』。意識的、無意識的に抵抗を感じる領域に踏み込むために、私が心がけていることをまとめたものです。
そもそもお墓って、すごい心理的な抵抗があります。まず、怖い。楽しそうじゃない。できれば近寄りたくない。私は墓地を見るとお寺が近くにあるかもとワクワクしますが、それはかなり特殊です(そんな私だって、夜に一人で墓地を歩けと言われたら躊躇しますし)。ですが、そんなイメージがあるからこそ、墓石業界はアイディアひとつで盛り上がる。今回の講演依頼を頂いた時、感じたことがそれでした。
私はお墓業界には、とんでもない可能性が詰まっていると思っています。暗く固定化したイメージがあるほど、簡単にギャップが作れる(しかも明るく、楽しい方法で)。これは私がお寺で行っていることと同じです。
例えばマスコミ業界なんて対照的です。これまでやったことがない事なんて見つける方が大変でしょうし、新技術を開発しようとすれば莫大なコストもかかります。
しかし、お墓であれば個人の思い付きでも、世間の意表を突くことができる。そしてギャップが話題を呼ぶことで、新しい人や技術を呼び込めます。それが新ビジネスを生み出すことも、本業のお墓の売り上げを伸ばすことにもつながるでしょう。
ちなみに私が考えたお墓のイメージを変えるアイディアは、以下のリンク先にまとめています。
お墓イメージアップ計画。ほーりーがお墓の企画・販売会社に就職したら行いたい13の案
今回、実際に講演させて頂いて感じたことは、墓石業界の方はすごいアグレッシブだということでした。お坊さんの前で講演しても、終わった後に名刺交換に来て下さる方は、10人に1人もいないです。
ですが今回、青年会議所に参加されている方は交流が好きな方ばかりというのはあるでしょうが、名刺交換した方は聴講された方の半分以上になりました。中には名刺が切れていたのでと、わざわざ後日郵送して下さった方もいたり。ちょっと、びっくりしました。
私は講演自体よりも、講演することによって人とつながることが、本当は好きなので嬉しいことです。なので終わった後は懇親会や二次会にも参加させて頂き、夜中の0時にみんなでラーメン食べに行き(食べ過ぎました)、翌日は下鴨神社の祈祷も一緒に参列させて頂いてきたりと、楽しかったです。
ということでこれまで近くにいながら、あまり接点のなかった石材業(しかも日本中の社長)の方々。ここからどんな波が生まれていくか、楽しみが広がっています。