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御朱印でお坊さんの法話が聞ける『話朱印』を開発しました

円東寺の話朱印

 御朱印はお寺や神社をお参りする上で、大きな楽しみのひとつです。人気は根強く継続しており、きれいなイラスト付きや切り絵を用いたアーティスティックなものなど、目を引く御朱印が次から次へと誕生しています。

 一方で御朱印だけが目的となり、本来の意義をないがしろにしていると批判される方もいます。ほーりーは楽しみたい気持ちに寄り添う派ですが、神様や仏様に見向きもせずに御朱印だけ頂いていく方を見ると、確かに残念な気持ちになります。

 そんなわけで御朱印を集めるだけで終わりにせず、お寺や神社、神様や仏様、仏教や神道などにふれる入り口にできないかと前から考えていました。そのヒントとなったのは、知り合いのお坊さんが御朱印をお渡しするとき一人一人に、ミニ法話を行っていた場面を見たことです。

 そしてもう一つ、御朱印はコロナによって環境が大きく変わりました。感染拡大を防ぐため、書き置きのみとする寺社も増えています。これによってがっかりされている御朱印好きの意見もたくさん聞きました。

 そんなわけで今回はこれらを両面から解決できないかと、御朱印にスマホをかざすとお坊さんや神主さんが現れてご由緒などを話してくれる、『話朱印』というものを作ってみました。

しゃべる御朱印『話朱印』の仕組み

 しゃべる御朱印『話朱印』は、AR(Augmented Reality=拡張現実)を活用しています。ポケモンGOにも使われている、現実世界に映像を投影する技術ですね。

 その画像がこちらです。

円東寺の話朱印

 上の写真はいつもお世話になっている、千葉県・円東寺の増田俊康住職です。この話朱印は、以下の方法で動作します。

(1)QRコードで専用のサイトにアクセスする
(2)カメラが起動するので御朱印に押してある『しゃべる御朱印』という文字を読む
(3)住職が登場して、お寺のご由緒を話してくれる(音声が流れる)
(4)住職をタップすると、お寺のウェブサイトに飛ぶ

 この形であれば「珍しい御朱印」→「住職の顔が見えて親近感がわく」→「法話を聞いてお寺のことがちょっと伝わる」→「興味が出ればウェブサイトを見てさらにお寺のことを調べられる」という流れが作れます。

 これはほーりーがいつも話している、小さな階段作りを意識したものです。

小さな階段

 そしてこの御朱印を作る時に使用するハンコはこちらです。

しゃべる御朱印

 本当はずばっと『話朱印』というハンコも考えたのですが(そして実際に何個か作ったのですが)、文字数が少ないときれいに押せないという問題が発生し、上手くいきませんでした。

 下の写真みたいに、強く押しすぎると文字の脇に線が入ってしまうんですよね。そして軽く押すとかすれてしまって、マーカーとして機能しなくなります。

失敗したハンコ

 そんなこんなであれこれ考え、「しゃべる御朱印」というハンコにしました。まあ、こちらの方が見る方にも「なんだこれ?」と興味を持って頂きやすくなるので、結果的には良かったかなと思います。

ということで、、、

 この話朱印、他にもいろんな試行錯誤を重ねて、半年くらい経ってしまいました。

 ハンコの他にそもそもの技術調査や、マーカーを読み取るための細かな設定には時間がかかりました。そして初期アイディアではイラストとして描かれたゆるキャラを出す予定でしたが、実際にやってみると劣化ポケモンみたいになってしまったりもしました。

 このため住職をそのまま出した方が心に響くのではと試してみたら、今度は写真をどのように切り抜くかという問題にぶち当たったり。それでも水面下で実験しながら、ようやくお披露目できたのは嬉しい限りです。

 そんなわけでせっかく開発しましたし、少しずつこの話朱印ネットワークを広めていこうと思います。ご興味ある方(お寺も神社も大歓迎!)いましたら、お気軽にご連絡くださいませ。

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円東寺の話朱印

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