長野でお坊さん講習会に講師として参加。夜中2時まで語り合っていました
9月8~9日にかけて、長野でお坊さん達の講習会(真言宗智山派長野南北教区合同講習)に講師として参加させて頂きました。
これまで東京・京都・名古屋など、都市圏でのお寺講習会にお呼ばれすることが多かった私ですが、今回は農山間部のお寺の方も多いとのことで、いつもお話させて頂いている『お寺を盛り上げる7つのアクション』も少しばかりアレンジさせて頂きました。
大きなテーマとしては、「隠れたお寺のファンを探せ! 近い以外の価値をお寺は提供できるか」です。
人口減少が著しく過疎化している地域では、これまで地元の人だけを相手にしていれば成り立っていたものが成り立たなくなっていきます。
そこで必要なのは、外から人を呼んでくることです。そして外の人が注目して足を運ぶことが、身近な檀家さん・信徒さんにとっても誇らしく思えるように活動をつなげていくことです。
私自身は仏教を伝える前に、お寺という場を活用してこの問題だらけの社会で何かの課題を具体的に解決していくことが、結果的に仏教を広めたり、お寺自体が存続していく道につながっていくと思っています。
真言宗で言えば弘法大師空海さんなんて、仏教のエキスパートであることはもちろん、香川県・満濃池の治水工事なども指揮した第一級の技術者でもあったわけですし。
杖を突けば温泉が湧き出たり、人々を困らす悪龍と戦ったり伝説的な要素も多分にありますが、それもまた人々を救うお大師様のお姿から生まれたものです。
社会問題をぐいぐいと解決していく超トッププレーヤーでもあった空海さんの後に続くお坊さん達であれば、やはり何かしらの社会問題に自ら身を乗り出して解決していくエネルギーは持っていてほしいと思うのです。
そしてそうしたテーマを持つお寺には、「近いから行こう」以外の価値が生まれます。本当に困っている人、悩んでいる人であればどんなに遠くからでも足を運んできますし、そうでなくても今はインターネットで直接つながっていける時代です。今回はそのためのコミュニティ作りの方法論を、7つのステップに分けながらお話させて頂きました。
最後に少しだけ宿坊創生プロジェクトについてもお話させて頂きましたが、こうした社会問題の解決と過疎地域のお寺とも、宿坊は相性が良いです。鳥取県の光澤寺さんなんて、がん患者さんが泊まりで悩みを話し合う場を作ったりもしていますし。
世界中が注目する「宿坊」を作ることで、日本が解決できる4つの課題
宿坊スタートアップミーティング開催! 宿坊をテーマに真剣な未来を考えています。
宿坊、良いですよー。ぜひどなたか、宿坊作って一緒に盛り上げていきませんか?
まあ、そんなわけで懇親会にも参加させて頂き、3次会では長野名物のおしぼりうどんも頂きながら、熱く熱くお寺についていろんなお坊さんとお話をさせて頂きました。
おしぼりうどんは、この地方独特のおろしだいこんに絡めて食べるうどんで、食べると脳天まで汗が噴き出してきます。しかし不思議なことに味噌を溶いて入れると味が柔らかくなる。
美味しかったです☆
そしてこの日は温泉旅館に宿泊させて頂きましたが、温泉でも夜中の2時くらいまでお坊さん達と裸のお付き合い。お坊さん達の苦労話や、お寺を変えたくてもなかなか変えていけない現状なども、あれこれ聞かせて頂きました。
こうした点も、これからまたどんどん知恵を出し合い、行動を重ねながら、一歩一歩動かしていきたいですね。
翌日の講義は私は聞いているだけでしたが、その後もお世話になったお坊さんに信州のお寺巡りにお付き合いしてもらって、楽しい2日間になりました。
実はこの講習会の前日にも善光寺の宿坊の住職さんとお会いしていたのですが、長野ってこれからとんでもなく重要な地域になると思っているんですよね。私は。
特に観光分野においては東京から富士山を見て京都、大阪へと抜けるゴールデンルート以外の地域にどうやったら旅行コースが生まれるかが国家的な課題になっているわけで。
そんなときに長野の寺社巡りはものすごく魅力的なコンテンツになり得るわけです。
ということで、皆様。宿坊いかがでしょうか?(しつこい)
あ、そう言えば仏前結婚式も良いですよ。