田中ひろみさんの『仏像なぞり描き』は、写仏のお手本を探す方に最適!
いつもいつも大活躍の仏像イラストレーター・田中ひろみさん。今回はとうとう、40冊目の本が出ました。タイトルは『心やすらぐ仏像なぞり描き』で、様々なお寺の有名仏像を描いた写仏のお手本集です。
田中さんの絵は柔和な親しみやすさが特徴ですが、今回は特に私のような絵心のない素人でも楽しくなぞって描けるように、シンプルな線だけで描かれています。
いや~、こんなに多くの写仏お手本がまとまっている本も珍しいのではないでしょうか。最初の方は入門編で、上野大仏や奈良・興福寺の仏頭など頭だけの仏様が出てきます。
そこから右手の人差指と中指を頬に当てた物憂げなポーズで有名な京都・広隆寺の弥勒菩薩半跏思惟像や、仏像ブームの火付け役となった興福寺の阿修羅像、イケメン仏としてファンの多い京都・東寺の帝釈天半跏像など、人気仏像が多数登場!
さらには中央で割れた顔の中からもう一つの顔(十一面観音)が出てくる宝誌和尚立像や、どうしたら人を救えるだろうかと長く考えているうちに髪の毛がアフロのように伸びてしまった奈良・五劫院の五劫思惟阿弥陀如来坐像など、ユニークな仏さまもたくさんいますよ!
この辺のチョイスは仏像初心者からマニアックな人間まで楽しめる構成で、さすがにたくさんの仏像本を描かれてきた田中ひろみさんだけのことはあります。さらに仏像拝観の基礎知識やそれぞれの仏像解説も載っていて、楽しく写仏しながら仏像知識も増えていきます。
これは、おもしろーい! ということでまたまた、田中ひろみさんにメッセージを頂いてきたので紹介します。
お経を写す「お写経」と同じように仏さまのお姿を写す「写仏」は心を整える修行の一つとされます。
仏様の姿をなぞっていると無心になれて、スッキリします。その写仏がお家で手軽に出来る本になってます。写仏する仏像は、女子に人気で有名な阿修羅像や、あまり知られていない仏像など、特徴があって私が好きな仏像を37体、厳選して載せています。
最初の方のページはお顔だけの上野大仏など、なぞりやすいものから始まり、慣れてきたらより難易度の高い唐招提寺の千手観音などチャレンジしていただければと思います。
普通の筆ペンだけでなく、カラーペンでなぞっても楽しいです。同じ仏像でもなぞる人によって個性が出て自分だけの仏様と向き合えます。なぞった後、今流行りの塗り絵としてもお楽しみいただけます。ぜひ、なぞって自分オリジナルの仏像と出会ってください。
よろしければぜひぜひ、ご覧になってみてくださいね。写仏にレッツ、トライ♪
心やすらぐ仏像なぞり描き 田中ひろみ 著 |