話を聞くだけで満足する人の相談には乗らないことにしました
少し前ですが、とある方から「起業について相談したいので、一度会ってほしい」というメールを頂きました。そして時間と場所についてやり取りし、お会いすることにしました。
この時点でなぜか相手の指定する場所に来てほしいと言われたり、ちょっと変だなという気はしていたのですが、そこはお断りして私の家の最寄り駅まで来て頂くことにしました。
そして近所のカフェでコーヒーを注文し、相手から真っ先に出た言葉が衝撃的でした。
「起業したいテーマが思いつきません」
「・・・えーと」
「・・・とりあえず私が現在行っていることを話すので、何か良いアイディアがあれば教えて頂けますか」
「・・・・・・うーんと」
そして起業のための相談と言うよりは、なぜかほとんど身の上話を聞かされました。
さらにカフェの代金も個別支払い。いや、別にお茶代なんてたいした額じゃないですが、私は茶飲み友達じゃないぞ! と、温厚さに定評のあるほーりーも血管が浮き出ました。
ちなみに年上です。同じことされても20代の学生なら、お茶代くらい喜んでおごってあげるけど。
ほーりーは人と会わない訓練をしようと考えています
あまり話していませんでしたがほーりーは、企業やフリーランスの方から相談をしょっちゅう受けます。
特に寺社とビジネスを融合させる『寺社ビズ』や、そこに官公庁を加えた『産宗官』を語り始めた頃から、どんどん依頼が増えています。近所のカフェに行くと、気の利いた店員さんから「資料を広げるならテーブルつなげますか?」と言われちゃったりするくらいです。
で、これまで私は自分にとっても刺激になるし、寺社周りのビジネス多様化はこれからの社会に絶対に必要だと思っているので、できるだけ気軽に人とお会いしてきました。
が、この姿勢はそろそろ限界に達しています。1回1時間としても10人に会えば10時間です。全部対応していると私の仕事が回らないですし、やりたいこともどんどん増えている今、さらなる時間の確保も不可欠になってきています。
さらにぶっちゃけて言えば、相談に乗ってもその後に何か行動を取る人はほとんどいません。冒頭の事例は極端ですが、似たり寄ったりな話は少なくないのです。
駆け出しのフリーランスや脱サラ志望の方の話だけかと思えば、一部上場企業の方が会社の業務として来られた場合でも、「来週までに企画書を送ります」と言われたまま、なしのつぶてだったこともありました。
そか。「来週までに企画書を送ります」は、京都で出されるお茶漬けみたいなものだったのかと、ほーりーはビジネスマナーについて学びました。まあ、私の話が面白くなかっただけかもしれませんが、見事にだまされたよ(何度も)。
そんなわけで、話を聞いただけで行動しないビジネスマンと、会わないためにはどうすればよいか。これは現在のほーりーの課題です。なので自分にも相手にも実にならない相談は、会う前に弾く精度を高めていこうと考えています。
実にならない相談を弾く精度について
これまで求められたら気軽に会うというスタンスにより、得たものはたくさんありました。
●様々な業界の裏事情
●外から見た寺社界の姿
●年代ごと、属性ごとのビジネスに関する悩みの共通点
●社会の中でのほーりーの立ち位置や求められていること
●自分より若い世代から話を聞く大切さ
などです。
また、こうした誰とでも会う方針から大きなビジネスにつながったものも複数あります。
なので精度を高めないまま人と会うスタンスだけ変えると、有益なものもスルーしてしまう可能性が上がります。
そこでまずはノーアイディアで自分探しに来られる方、ごくごく初歩的な情報収集のためだけに私のもとに来られる方の依頼をお断りすることにしていきます。
例えば宿坊に泊まることもせずに、宿坊に関するビジネスを立ち上げたいという方とか(こういう方だけで10人以上会いました)は、さすがに会うのは時期尚早です。
また、お断りの前段階として、こうして私の基本スタンスも明示することにします。ほーりーはNOと言えない日本人なので、「断る」「断られる」というお互いに苦痛なプロセスを経るよりは、先回りしてブログに書くことで、出会い自体を回避できればともくろんでいます。
その代わり、この人は面白そう。相談に乗りがいがあると思えば、これまで以上に全力で話を聞きます。
ということで、ほーりーの話を聞きたい方。これからは何も考えずに連絡すると断られてしまう可能性が高くなるので、事前準備をした上でご連絡頂けたらありがたいです。
なおこの方針は、20代の方には若干甘めです。それとお坊さんや神主さんはこれまで同様バンバンお会いします。しかし30代以上のビジネスパーソンは、少し厳密に適用していきます。
ちょっと傲慢っぽいお願いで恐縮ですが、ほーりーは基本的に人と会うのは好きですし、寺社に関して何かをしたいという方を応援したいとも思っています。話を聞いたうえでこの方向は違うなと、撤退することも否定するつもりはありません。
ただ、深い考えもなく話を聞きに来る方は弾きたい。それだけです。よろしくお願いいたします。