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投資家さんの集まりで、お寺社会のお金アレルギーを話しました

スモールM&A研究会

先日、株式会社つながりバンクが主催する『スモールM&A研究会』で講演させて頂きました。

「スモールM&A」とは取引金額が数百万円から数千万円程度、従業員が数名から30名以下の比較的小さいM&Aを指す言葉です。

えむあんどえー。お寺の世界に属する方だとお金の匂いがプンプン漂う金融世界の言葉とか、下手すると宗教法人の乗っ取りなんてことまでイメージされるかもしれません。

しかし現在の日本では、小さな会社で後継者が不足しています。中には事業自体は好調なのに、次世代への継承が上手くいかずに廃業しているケースも散見されます。

そこで先人たちの努力や試行錯誤、あるいは蓄積してきたネットワークや技術を絶やすことなく、次の担い手への譲渡を目指す。

何事も目的や使い方次第ですが、M&Aも日本の経済を活性化したり、その先にある人の幸せ作りに寄与するものです。

お寺社会にはお金アレルギーが存在する

お寺のお金アレルギー

そんな世界に飛び込んで、ほーりーは何を話してきたのか。それは現在、お寺や神社周りで起きているビジネスと宗教が手を組む可能性についてです。

M&A自体はほーりーもど素人ですし、主催者さんからもM&Aに絞る必要はないよと言われたので、投資家や事業家の方々が興味を持ちそうなテーマで話を組み立ててみました。

その中核にしたものが、お寺のお金アレルギーです。

私のもとにはベンチャーから一部上場企業の方までビジネス相談に来られますが、両者は文化や目指すゴールが違うため、手を組むには慎重さも要します。

ほーりーは基本的に、お寺(神社も)はもっと多様な手段でお金を稼いだ方が良いと考えています。

それは大小様々なパーツを組み合わせることで土台を作る、『石垣型のお寺設計』という言葉でお話させて頂いています。

檀家数減少時代に収入を支える、石垣型のお寺設計

檀家さんからのお布施以外で、お寺に収入を増やす5つの方策

しかしこうした話をしているとよくある声として、

○お寺は葬儀や供養が本分で、新しいことをする場ではない
○ビジネスに走るお寺は仏教をないがしろにしている
○部外者は黙っていろ

と言った、罵声が飛んできます。

そしてこれは、お寺の内部からだけの意見でもありません。例えばほーりーは佐賀県での講演が、開催一週間を切ってから「ビジネスと宗教を一緒に語るとはいかなることか」と批判が出て中止になりました。

宗教からお金を切り離せと叫ぶ人は、ゴシップ記事に煽られすぎだよね

簡単に顛末をまとめると

○宿坊とインバウンドをテーマに行政書士団体から講演依頼を受ける
○6日前に団体内でちゃぶ台返しが起き、急遽中止が決定される
○飛行機のチケットを取っていた(交通費は相手持ち)ほーりー、佐賀旅行を楽しむ

という流れです。

上記の事例はほーりーにとって、普通に講演するより大きな学びとなりました。お坊さんから声が上がることは想定の中にあったのですが、ビジネスサイドからも出るとは考えていなかったので。

宗教に過剰な清貧(時には兵糧攻め)を求める方は多くいます。こうしたお金アレルギーは、宗教とビジネスが手を組む上では無視できないものです。

お金アレルギー克服のために必要なこと

ほーりーはお寺を取り巻くお金アレルギーを克服していくためには、布教と経済を両輪で回すビジネスモデルを多数作っていくことが大切と考えています。

事業が大きくなればなるほど、仏教が伝わる人も増えていく。仏教を伝えることがそのままお金の入り口になる。

さらに言えば仏教が伝わらなかったらその事業もつぶれるくらいの一蓮托生システムが、これから宗教と手を組む会社が考えなければならないことです。

今回はその例として「宿坊」「仏前結婚式」「企業セミナー」「樹木葬」「商品開発」を紹介させて頂きました。

それぞれの詳細はこのブログでもたびたび語っている(商品開発は、あまりふれていませんが)ので割愛しますが、まとめとして紹介したのは以下の通りです。

寺社と手を組む上で必要なこと

経済界の人間にとっても、

○宗教って面倒くさそう
○しきたりが分からないと怒られるのでは
○そもそも宗教と手を組むなんてできるの?

と、思われている方は多くいます。

しかし宗教とビジネスは、水と油ではありません。むしろこれまで(石材業などを除いて)ほとんど手つかずだった分野だけに、新しいものが次々生まれる可能性に満ちているのです。

ということで、、、

寺社の世界にいろんな方を巻き込んでいきたいと考えているほーりーにとって、今回はとても貴重な機会でした。

『お寺を盛り上げる7つのアクション』や、『神社と人をつなぐ7つの要素』で、お坊さんや神主さんにいろんな分野のスペシャリストと手を組むことを推奨しているので、外部の方に寺社と手を組むメリットや注意点を話すことも大切と考えていますし。

参加された方も寺社を取り巻くビジネス話は貴重だったと言って頂けましたし、この会がまた何かにつながっていったら嬉しいなと思います。

それはそうと、講演前に主宰されたつながりバンクの齋藤由紀夫社長とお話していた時のこと。

ほ:「お坊さんの前での講演はよくありますけど、ビジネスマン向け講演は少ないんですよね」
齋:「いや、普通は逆だから」

うん。なんか妙に印象に残る突っ込みを頂いてしまいました。

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