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周りにSNS否定派が多くて躊躇すると話したお坊さんに伝えたこと

お寺を盛り上げる7つのアクション

先日、日蓮宗京都府第一部教化センターさんの研修会で、講演させて頂きました。タイトルは『お寺を盛り上げる7つのアクション』です。

これはお寺と接点のない方とつながり、お寺にコミュニティを作るステップを7つにわけて紹介したもの。その第4アクションでは「知縁を大切にする」ことを提案しています。

『知縁』とはほーりーが勝手に作った言葉ではありますが、これまでの血縁や地縁と異なり、知識や興味、あるいは問題意識でつながるご縁。詳細は以下の記事をご覧頂けたらと思いますが、この縁はインターネットの発達によって広がりました。

人間が一人で生きられる時代は、お寺に有利なトレンド

そこでインターネットのツール別役割、特にウェブサイトやブログ(情報集積)とSNS(情報拡散)の違いについて紹介したところ、「SNSに興味はあるが、周りに否定派が多くて躊躇している」と仰られた方がいました。

周りにSNS否定派が多くて躊躇すると話したお坊さんに伝えたこと

この問いに対するほーりーの答えは、使ってみたら事態は変わるというものです。周りの理解は、最初に誰かが使ってこそ促進されます。SNSを使えば、SNSの好きな人がお寺に来ます。そして周りでもすでに使っている方が名乗り出たり、これから使う方も現れます。一方で使わなければ、使わない人同士で集まりやすくなります。

実際に今回の研修会では、参加されたお坊さんにfacebook、Twitter、Instagramのどれかを使っているかと聞いてみました。すると使っていると答えた方は、1/3くらいでした。ちなみにお寺のウェブサイトやブログを持っているかという質問では、1/4くらいでした。

挙手方式だったので本当はもうちょっといたかもしれませんが、これがもしもIT企業の勉強会だったとしたら、比率は全く変わっていたでしょう。もちろんポリシーを持って使わないとか、SNSの弊害や使わないメリットを理解した上での選択であれば良いですが、お寺というコミュニティの中心にいる人物ならば、率先して使ってみるくらいの気概があってもいいように思います。

変化と停滞は雪だるまのようなもの

このSNSに限らず、ほーりーは変化と停滞は雪だるまのようなものと考えています。最初はほんの小さなひとかけらです。ですがどちらも、転がるうちに大きくなります。

ほーりーは大学時代に古都愛好会というサークルに入り、ガイドブックの片隅に書かれた泊まれるお寺という一文を見て、宿坊巡りを始めました。そこからウェブサイトを作り、出版社から声がかかり、副業から会社を辞めて寺社旅専業になり、株式会社寺社旅を作って今に至っています。

大きくなったのかどうかは分かりませんが、いろんな要素がくっついて膨れてはいきました。下は今回の講演資料と異なりますが、『タブーを超える7つのアクション』より、ほーりーの活動展開図です。

ほーりー曼荼羅(横展開と縦展開)

一方で停滞も最初は小さな足踏みですが、気がつくうちに巨大な重しになります。偉そうに言うほーりーも、やりたいと思っていたけど後回しにしているうちに、動かせなくなったものはありました。

SNSなんて無料で始められるし、使い方を解説するウェブページや書籍もたくさんあるし、思い立ったが吉日です。周りの否定なんて気にせず始めてしまえばいいのです。

お寺を盛り上げる7つのアクションでは、こんな問題提起もさせて頂いています。

お寺は技術が遅れている

また以前、別の講習会ではドラゴンクエストに例えて話したこともありました。

仲間を作りたがるお坊さんに、ドラクエに例えて孤独を勧めてみました

ドラクエ1の主人公は、一人で旅に出て、一人で魔王を倒します。2は最初は一人ですが、途中から仲間が加わります。そして3は旅立つ前に仲間を集めてスタートします。

巨大なプロジェクトに挑むのでなければ、ほーりー的に理想なのは2の徐々に仲間を募る方法です。しかしお坊さんは最初から仲間と手を組みたがるし、そのパーティも僧侶、僧侶、僧侶、僧侶となりがちです。

今回は京都ならではの活性策も話してほしいというご依頼がありましたが、京都には古くからの伝統産業や様々なベンチャー企業、クリエイターやアーティスト、いろんな国から訪れてきた方など、手を組める相手はたくさんいます。

僧侶だけのパーティから、戦士や魔法使いなども加えて(勇者みたいなレアキャラに出会えるかは運もありますが)バランス良いメンバーにしていけば、きっとこれからお寺ができることも増えていくでしょう。

そしてそうしたつながりを作る手っ取り早い手段の一つとしても、やはりSNSは有効(というか、必須)です。

ということで、、、

新しいツールや習慣を生活に取り入れるのは、手間も時間もかかります。慣れている人間がさくっとやってしまえばいいじゃんと言ったって、重い腰はなかなか上がらないのが現実です。

母が殺されるかどうかの瀬戸際でも、人間は動けないっぽいですし。

そんなわけでこの研修会では、最後に「始めることとやめることはワンセットで考える」ことも提案させて頂きました。また現在、ほーりーが少しずつ研究を進めているお寺の働き方改革でも、お寺の忙しさをどのように解消していくかという話をしています。

特にIT導入はお寺によって差が激しいので、これからますます大切になってきます。苦手意識を持つ方も、まずはさわることを意識されてみてはいかがでしょうか?

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