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ほーりーが仏教に興味を持つ転換点となった、南直哉さんと茂木健一郎さんの対談本





 人は死ぬから生きられる―脳科学者と禅僧の問答 (新潮新書)

 茂木 健一郎・南 直哉 著

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私にとって、仏教の見方を決定的に変えてくれた本です。
本書は禅僧の南直哉さんと脳科学者の茂木健一郎さんの対談で進んでいきます。

この中に出てくる「仏教というのは方法じゃなくて問いなんだ」という一文が、
私が仏教に興味を持つ転換点となった言葉
でした。

私はもともと、宗教に対して懐疑的です。
それは宗教は答えを押し付けてくるものという先入観を持っていたためです。

しかし仏教を思考のツールとして用いられるのであれば、
それは私の人生にも活かせるのではと考えています。

(ただし対談の続きで、答えより問いが大事、
というのは宗教より科学の考えに近いとあり、
これは決して一般的な仏教へのアプローチではないかもしれませんが)

そして答えより問いに焦点を当てる二人の対談は、
ブッダが語った「無記」を柱に展開されます。

死後の世界について問われたブッダが取った、
その質問には答えないという態度。
断言しないことで相手を安心させず、思考を停止させない姿勢。

これはとんでもなく、心をかき乱す作業ですね。
死後がある、もしくはないと、自分の中でどちらかに結論付けることで、
心の中の秩序が保たれる。

そうしたものを放棄して、もやっとしたままの状態を維持する。
それがお釈迦様流の現実を直視する方法ということでしょうか。

南直哉さんはある思想や思考でもって、
すべての問題を解決しようというのは、
現実には成り立たないと語ります。

そして茂木さんもそうした態度は専門性の殻に閉じこもる
「知のタコツボ化」につながると答えます。

自分の知らない世界が世の中にはある。
それはつまり、自分とは反対側の視点に目を向ける意識がある。

言葉では簡単に言えても、これを現実に行動に落とし込むには、
ものすごく胆力が必要ではないかと感じています。

寺社旅ばかりを追いかけて、
自分の知らない領域を否定しがちな私には、
怖いくらいに身に迫る対談でした。





 人は死ぬから生きられる―脳科学者と禅僧の問答 (新潮新書)

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