モーショントラッキングで、寺社とメタバースの可能性を考えた
先日、月刊住職で書かせて頂いている連載記事で、お寺とメタバースの関係を語ってみました。前半は「そもそもメタバースとは何か?」で、後半は『マインクラフト』や『あつまれ どうぶつの森』といったゲームの中にお寺を作る、お坊さん達の活動です。
しかしこの前半部分。メタバースについて丁寧な説明を書きましたが、本が出る頃にはテレビや新聞でも盛んに解説されていて、後追いっぽくなってしまいました。
まあ、月刊誌には書いてから一ヶ月以上もタイムラグがあるので、旬なネタでは仕方ありません。去年、clubhouseを活用したお坊さんの話を書いた時も、本が出る頃にはすでに下火になりかけていましたし。今回はそれだけ世間で急速に認知されたということでしょう。
それはともかくほーりーは、このメタバースについて興味津々です。そしてちょうどお正月に『HaritoraX(ハリトラックス)』というモーショントラッキングデバイスを試す機会があったので、今回は超趣味的な備忘録としてまとめておきます。
モーショントラッキング・ハリトラックス
ハリトラックスは、腰と太もも・足首に巻き付けたセンサーで身体の動きを測定し、それをコンピューターに取り込むものです。ついでに『Oculus Quest 2』を組み合わせて、頭と手の動きも測ります。
つまりこれによって、アバター(システム内で自分の分身として画面上に現れるキャラクター)に自分と同じポーズを取らせ、ダンスもさせることが可能になります。なんかとっても、趣味に走ったアイテムですね。ちなみに買ったのは、私の弟です。
そしてこちらが、アバターにポーズを取らせた画面のキャプチャーです。
さわやか好青年っぽいですが、中身はほーりーです。ちなみにキャプチャーと写真が全く同時というわけではないので、腕の上げ方がちょっと違うと言った突っ込みはご勘弁ください。
そしてこちらですが、手足を動かしたり身体を回転させると、かなりきれいに反応してくれました。以下はプロモーション動画ですが、VTuberさんとかこういう感じで動いているんでしょうね。
ただ、坐禅をしてみたところ、どうしてもうまく足を組んだ形にできませんでした。足首とももがこすれてしまうので、足のセンサーが物理的にずれてしまうのです。将来的にもうちょっと小型化して取り回しが良くなったら、気にならなくなるかもしれませんね。
お坊さんアバターは、これから増えていく
それと今回、上の好青年っぽいアバターは、ほーりーの甥っ子(小学生)が、VRoidというサービスで作りました。先日、絵の描けないほーりーでも漫画が描けるソフトを紹介しましたが、3Dモデルのキャラクターも誰でも作れる時代になっていたようです。
その後、お坊さんキャラを作った方はいないかなとネットで探してみたら、さっそく見つかりました。興味ある方のために、リンクも貼っておきますね。
他にもツイッターで宗派別に法衣を作成してみたいと呟いていた方もいましたし、いずれお坊さんが自分で作らなくてもフリー素材としてダウンロードできるようになるかもしれません。
ということで、、、
ハリトラックスは27900円、オキュラスクエスト2は3~5万円台と、手を出せない金額ではないけど値段的にはそこそこします。ただこうしたものはこれから世界規模で開発競争が行われるので、性能はどんどん上がって価格も下がっていくでしょう。
そして一昔前はウェブサイトを持っている寺社が珍しかったことを考えると、いずれ仮想空間に別院や分祠が作られることも、驚くことではなくなっていくかもしれません。
その時には3Dのお坊さんアバターをダウンロード(顔や体形などは、自分でカスタマイズ)し、トラッキングデバイスを装着して身振り手振りを交えながら、法要や法話を行うようになっていくかもしれませんね。
メタバースはこれからどのように進化を遂げるか分かりませんが、今後も思いもよらない機器やサービスができていくでしょう。そのときにはまた、これまでとは違った寺社巡りが楽しめたらと思います。