土日は法事で忙しいお寺の、平日稼働率を上げる方法
お寺は土日が忙しく、平日はあいている。
この平日に人が集まる工夫はないか?
先日、お坊さんからこんな質問を受けました。
当然のことですが人が集まるためには物理的にも制度的にも、
仕事や学校などの拘束から外れていなければなりません(一部を除いて)。
なので平日稼働率を上げるとしたら
・会社を休んでも来ずにはいられないイベントを作る
・会社帰りに来られる夜に開催する(特にノー残業デーの多い水曜日など)
・休日が忙しいサービス業勤務の方、未就労者や退職している年配者を対象にする
・学校行事や会社の研修として来てもらう
などが挙げられます。
しかし私としてはもう一つ、
平日・休日関係のない人達を考えたいと思っています。
それは外国人バックパッカーです。
海外からの旅行者は1ヶ月くらいの長い期間を、
日本で過ごすことが珍しくありません。
そしてこうした方々は、出来るだけ安く泊まれる宿泊施設を求めています。
さらにそれが日本の歴史や文化を感じられるお寺であったなら。
これは間違いなく喜ばれます。
実際に英語の得意な一部の宿坊
(バックパッカー向きというほど安くないことがほとんどですが)は、
海外でも人気が高まっています。
また、海外旅行者が活用しているゲストハウスは、
地域にもよりますが需要に対して供給が間に合っていないのが現状です。
さらに東京五輪が決まった現在、
日本は国策としても海外からの旅行者受け入れに
今まで以上に力を入れることは間違いないでしょう。
事実、旅行者の目標を人数で定めている観光庁などは、
数が稼げるバックパッカー層には大きく注目しているようです。
しかし当然ながらバックパッカー向けお寺ゲストハウスの開設は、
言語の壁や運営ノウハウなど課題がたくさんあります。
そこで宿泊施設の運営や英語での予約受け付けはプロに任せ、
座禅や写経などの体験指導はお坊さんが行う。
また廃寺をゲストハウスに改装し、平日日中だけお坊さんに来てもらう。
そんな仕組みが取れないかと、現在様々な業界の方とお話をしています。