北海道で宗教の社会活動を研究する大学教授に宿坊の意義を語った話
先日、北海道恵庭市にある北海道文教大学で、『宿坊の現状と未来予測』をお話しさせて頂きました。去年の青森に続き、なぜか冬に北国と縁があるほーりーです。
今回はかなり特殊な場で、聴講者は会場となった文教大学の渡部淳教授(外国語学部の学部長!)&共同で研究されている藤女子大学の和田雅子教授の2名のみ。
なので講演というか、勉強会というか、そんな場でしたが、お寺の社会活動を研究されているお二方なので、鋭い質問もバシバシ受けながらの宿坊紹介となりました。
ほーりーの宿坊講演 in 北海道
今回、お話させて頂いたのは、『宿坊の現状と未来予測』です。これまでもお坊さんや観光業界、行政関連の方など様々なところで講演させて頂きましたが、今年に入ってコロナを経て宿坊がどのように変わるかという項目を付け足しています。
以下がそのレジュメです。
まあ、この内容はブログにあれこれまとめているので、ご興味ある方はご覧になってみてください。
特にコロナに関しては以下の記事をどうぞ。
北海道で宗教の社会活動を研究する大学教授に宿坊の意義を語った話
そしてこの資料に沿って宿坊の歴史や現状、今後活躍が予想される領域についてお話ししたところ、宿坊にはこれからどんな役割が求められるかというご質問を頂きました。特に今回はお寺と社会の関わりが研究テーマのため、広く一般の方に及ぼす作用が議題です。
宿坊の役割。まず最初に頭に浮かんだのは、講演でも話した以下の社会問題を解決するというものです。
しかし一言でまとめるなら、これじゃない。ちょっと考えて答えたのは、「お寺や神社に縁がない方が、気軽に接点をもてる場所」というものでした。
ただ私が宿坊研究を始めて21年。寺社との気軽な接点は確実に増えています。それこそ現在ブームの御朱印は、宿坊に泊まるよりはるかに敷居が低いでしょう。
なので私は宿坊はお寺や神社より、仏教や神道との接点に今後は進化していくのではと考えています。
以前、こんな記事を書きました。
その内容を簡単にまとめると、以下の通りです。
○お坊さんが企画するイベントが増え、気軽にお寺と接点を持つ需要は満たされてきた
○これからは興味を持った人に一段階段を上がって頂く、ステップアップ仏教が必要になる
○気軽なワンコインを脱することは、お寺の収益化にもつながっていく
そして宿坊は御朱印などと比べて、ひとつところでじっくりと時間を過ごし、お坊さんや神主さんと話す時間も長くなります。また坐禅や写経、精進料理といった、体験に参加しやすくなることも特徴です。
実際に現在、私が宿坊作りに関わらせて頂いている山口県の二尊院は仏教修行や住職と話す機会をたくさん作ろうとされていますし、青森県・普賢院や熊本県・了廣寺など新しく生まれた宿坊も、お坊さんと話す場を一つのアピールポイントにしています。
このように考えると宿坊はこれから、お寺や神社への入り口から一歩踏み込み、仏教や神道と人々をつなぐピースになると予想されます。
ということで、、、
北海道はでっかいどう。ベタなダジャレですが、北海道はあれだけ広大なのに、宿坊がほとんどありません。登別温泉にある観音寺は以前宿泊してきましたが、その他はほぼ宿坊未開の地です。
歴史的に見れば明治以降に入ってきたお寺が多いので、京都や奈良のような古刹はあまり見かけられませんが、逆に言えば国宝や重文クラスの建物や文化財などがなくても成り立つのが宿坊の良さと言えます。
今回は勉強会の翌日に、渡部・和田両教授とお寺の窓口を作られている教願寺の遠島光顕副住職の元にも、フィールド調査的に出かけてきました。
他にも美坊主コンテストで優勝されたり、境内にカフェを作られている地蔵寺の滝吉照誉住職とか、北海道にも活発に動かれているお坊さんはたくさんいますしね。
今回は直接お坊さんに宿坊の良さを語る場ではなかったものの、これが何かのきっかけになり北海道にも宿坊文化が広まっていったら、ほーりー的にはとてもうれしく思います。