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お寺専用のお茶『仏茶』が解決する3つの社会課題

テラテクインクの森篤史社長

 いろんなお寺に出かけるほーりーですが、お坊さんとお話しする時、お茶を頂くことがよくあります。もちろん他にもお寺では法要時や参拝者への応対、檀信徒さんとの会議など、様々な場面でお茶が出されているでしょう。またコロナ以降の傾向として、ペットボトルや缶飲料で頂くことも増えました。

 そしてそんな場面で会話のきっかけやご縁作りに生かせないかと、株式会社テラテクインクがお寺専用のお茶『仏茶(Buccha)』を開発されました。ほーりーも代表の森篤史社長にお話を伺ったので、今回はこのお茶の魅力について紹介します。

『仏茶』が取り組み3つの社会課題

 まずこの仏茶ですが、面白いのは3つの社会課題に向き合っている点です。その1つ目は「お寺離れ」について。このブログをご覧頂いている方ならご存じの通り、お寺と社会のご縁は少しずつ希薄になってきています。その要因の一つに、お寺が人々の関心ごとから離れてきているというものがあるのではないでしょうか。

 下の図はほーりーが講演で使うスライドですが、お寺が伝えたいことは一般の人の関心(楽しさ・苦しさ)と結びつけてこそ伝わります。

お寺との活動で考えていること

 そして仏茶は単なる飲み物というより後述するもう2つの社会課題と向き合うことで、メッセージを伝えるツールとしての役割を担います。それはこれまでお寺への関心が薄かった層の中でも、一部の方には興味を持つ入口になるでしょう。

 またもうちょっとシンプルに、初めて見る物は単純に驚きを生み出し、記憶にも残ります。仏茶は一般には販売していないので、「お寺でしか飲めないお茶なの!」というだけでも歓迎の気持ちが伝わります。

仏茶

 続いて2つ目は気候変動への対策です。ここ数年、夏はどんどん暑くなってきました。そしてこのままでは地球に住めなくなってしまうとか、農作物が採れなくなって食糧危機が勃発するのではなど、若い世代ほど不安を感じています。この辺は本当に、年配世代と感覚の異なる部分です。

 そこで仏茶は茶畑によるCO2吸収量を数値化し、「この一杯が環境にどう関わっているのか」を示す取り組みも行われていました。仏茶7本分でCO2が1kg削減される効果がありますが、こうした情報は他の飲み物ではあまり見られないものでしょう。

 パッケージにも「CO2削減」と赤まるに白抜きで描かれていますし。また以下はCO2可視化ツールのデモ画面をキャプチャしたものですが、こんな感じで温室効果ガスやプラスチックの削減量が一目で分かるようにしていくそうです。

仏茶のCO2可視化ツール

 さらに最後の3つ目として、茶畑はお寺よりもはるかに消滅危機に瀕しています。森社長のお話によれば、これから5年間で50%が放棄されていくとの見立てもあるそうです。そこで静岡県の山間部で400年以上続いてきた有機栽培の茶畑と契約し、お寺とつなぎ合わせて双方の伝統を次世代につなげていければと、目標を持たれていました。

仏茶で使われる茶畑

 バブル崩壊やグローバリズムの進展、あるいはポストコロナを経て、日本の歴史や文化、伝統を大切にしたいという考えは大きな潮流になりました。お寺に親しみを持っている方は茶畑がピンチと聞けば、守らなければと共感を持たれることも多いでしょう。

そろそろ死語になってきたサステナブルという言葉

 SDGsが広がり出した頃、様々な場所で「サステナブル(持続可能な)」という言葉が使われました。これ自体はとても大切というか、もはや地球はサステナブルではないという危機意識から生まれたものと思います。

 ただこれは人間の悲しいところで、最初は熱く燃えた志も長く続く方はごくわずかです。現在は逆に環境対策に反対し、短期的なコスト削減策の方が支持される傾向が目立ってきました。

 CO2削減について言えば、トランプ大統領がパリ協定からの離脱を表明しています。ヨーロッパ各国ではロシアによる軍事侵攻を背景にエネルギー価格が高騰し、環境政策の後退(グリーンバックラッシュ)を見せる動きが増えてきました。またCO2排出量が世界一多い中国や同三位のインドなど、経済発展に伴ってどんどん排出量が増えている国もあります。日本においてもメガソーラー問題など、クリーンエネルギーを食い物にするようなニュースが各地で報じられました。

 ある意味で環境対策が逆手に取られやすくなったからこそ、お寺ぐらいはもう一度立ち止まって考える場になっても良いのではないでしょうか。群集心理は振り子のような性質もあるので、それが次の環境対策へ向かう下地にもなっていきます。

 またお茶の一杯で地球を救うなんてそこまで大上段に構えることは難しいかもしれませんが、因果や調和を説いてきた仏教と環境保全は相性も良いものです。

 そもそも日本において、お茶と仏教は歴史的にも密接に関係してきました。日本にお茶が広まったのは、最澄さんや栄西さんなどお坊さんが大きな役割を果たしましたし、修行の眠気覚ましや心身を整える飲み物としてもお茶は寺院文化に取り入れられました。

 縁側で一服しながらお茶とお寺の関係を語り、それが仏教を伝える機会になるならそれもお寺らしいひとコマです。通常のお茶でも可能でしょうが、ほとんどの方が初めて見るお寺専用のお茶だからこそ、話が弾むこともあるでしょう。

ということで、、、

仏茶

 お寺専用のお茶『仏茶』。ちょっとしたお寺の時間を楽しくするツールとして、もしご興味あるお寺さんがいれば試しに仏茶を取り寄せられてはいかがでしょうか? 金額は60本で9720円(税込・送料無料)です。また賞味期限は1年半くらいあります。

 なお上で書いたことと重複する部分もありますが、仏茶は以下のこだわりが掲げられている商品です。

仏茶のこだわり

 またその活用方法として、以下の例が紹介されていました。

 ○参拝者へのおもてなし
 ○法要・祈りの場での提供
 ○行事やイベントでの配布
 ○寺院オリジナル物販・授与品

 私も飲みましたがこだわりのお茶の葉だけあって、コンビニで売っているそこらのお茶より風味がとても良かったです。味からも特別感が得られる非日常系のお茶でしたよ。

 ご興味あるお寺さんがいれば、以下のフォームから注文してみてくださいね(ちなみにこのフォームから申し込むと、ほーりーにも少しですがお金が入る仕組みなっています)。

 仏茶ご注文フォーム

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テラテクインクの森篤史社長

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