宿坊研究会は寺社のコミュニティ促進に力を入れることにしました
先日、宿坊研究会をリニューアルしました。なんというか、1年以上かかった地道な作業です。何せ2000ページ以上(現時点で移行したのは1000ページ強)ある上に、オープンしたのが前世紀(2000年5月5日)。
移行ツールなんて使いようもないくらい古いシステムだったので、主にうちの妻のスーパーパワーによって、ひたすら手作業で移行していきました。
とりあえず日本各地の宿坊や寺社体験情報といったメインコンテンツは一通り完成したので、ここでようやく公開です。これらの狙いや変更点は、以下の記事にまとめていますので、よろしければご覧ください。
そして今回はこの宿坊研究会の生まれ変わりを機に、ほーりーが目指していきたい方向性を書いてみます。
宿坊研究会は寺社のコミュニティ促進に力を入れたい
宿坊研究会はもともと、名前の通り宿坊情報を紹介したサイトでしたが、「座禅や写経ができるお寺も紹介してほしい」「精進料理が頂けるお寺を知りたい」と言ったご要望もあり、現在は寺社体験をまとめたポータルサイトになっています。
そしてその中で考えていることに、年に一度大規模に開催されるイベントよりも、小規模でもいいので月に一度は開催される定例イベントを紹介していきたいというものがあります。
これはなぜか。ほーりーは僧侶でも神職でもないですし、生まれも育ちも寺社の外にいる人間です。なので外部にいる人間がお寺や神社に入れる場がほしいと、常に強く考え続けています。
一方でこれから新しいコミュニティを構築していくことは、寺社にはとても大切です。これはほーりー個人の予測ですが、いろんな僧侶・神職研修会でコミュニティ作りの話を依頼されているので、そこまで的外れではないでしょう。
ほーりーがお坊さんの前でよく話している『お寺を盛り上げる7つのアクション』では、定例イベントを作ることを推奨しています。
定期的に開催されるイベントは、寺社にとって大きな意味があります。そしてまたこうしたイベントを紹介することは、宿坊研究会にとっても有益です。
その理由には、以下のものがあります。
定例イベントはたくさん行われている
定例イベントは坐禅会や写経会など、日本各地の様々なお寺で行われています。はっきり言って、どれだけ掘っても尽きないテーマです。
多くの情報があることは、取り組む上でやりがいのあるテーマです。たくさんあればあるほど、情報発掘作業は楽しくなりますし、新しい発見も増えていきます。
また多数の情報を整理することは、多くの人目を惹きます。それはメディアとしての価値につながります。
定例イベントは、寺社を居場所と感じる人が増える
一年に一度の打ち上げ花火的な企画より、小規模でも毎月繰り返されるイベントの方が寺社にはコミュニティが生まれやすくなります。
もちろん話題性のある大イベントは、これまで寺社に興味がなかった人を振り向かせるファーストコンタクトとしては大きな意義があります。なので打ち上げ花火を否定するつもりはまったくなく、それはそれで大切だと考えているのですが、コミュニティ作りを目的とした場合には定例イベントに分があります。
人は何度も足を運ぶことでそこを居場所と認識し、顔を合わせることで相手を仲間と認めます。一回の交流では生まれないコミュニティが、繰り返し開催することで誕生するわけです。
定例イベントを紹介する人は少ない
例えば寺社フェス向源は典型的ですが、大規模イベントだと様々なメディアがこぞって紹介します。また主催者も力が入っているので、オフィシャル情報も充実しています。
なのでそこにほーりーが参入しても、埋没するばかりであまり旨味がありません。
向源のような先進事例であれば考察記事を書く上で貴重な材料になりますが、ほーりーとしては速報的なニュースは、もっと大きなメディアに任せたいと思っています。
定例イベントは、情報の賞味期限が長い
宿坊研究会のような弱小メディアにとって、マンパワーをどこに絞るかは大切です。そこで私は、一度の取材で何度も使える「情報の賞味期限が長い記事」に注力したいと考えています。
そのためには一回で使い捨てのイベント情報に力を尽くすより、毎回繰り返されるイベントをまとめた方が意義があります。
小さなメディアには小さなメディアなりの戦略があるのです。
ということで、、、
宿坊研究会のリニューアルを機にやりたいことはたくさんありますが、ひとまず最低でも月に一度は開催されるイベント(修行体験など)を紹介しながら、寺社に人が足を運ぶきっかけ作りを促進できたらと考えています。
逆にこれまで、いろんな方から宣伝協力してほしいと言われていた一発企画は、ブログではスルーさせて頂く形になるかもしれません。一過性の情報はSNSでの拡散の方がすぐれているので、そちらで紹介していく予定です。
今回の移行作業はうちの妻にあれこれお願いした部分がありますが、おかげで妻のスキルも向上して、今後も大活躍してもらえそうです。ということで、新たな宿坊研究会の発進。ぜひぜひ、ご期待くださいませ。
新・宿坊研究会はこちらでーす。