東京の真ん中に、お寺の漫画図書館を作ったよ。仏教の新たな発信基地です。
増上寺のすぐそばにある多聞院に、お寺や仏教、お坊さんがテーマの漫画を集めた『お寺の漫画図書館』を作りました。
始まりは2014年10月、いつもお世話になっている観智院の土屋住職から、ひとつの相談を頂いたことでした。
「(土屋住職が兼務で住職を務めている)多聞院というお寺が、ほぼ空き寺状態になっている。何か仏教を伝える場として活用していきたいけど良い方法はないだろうか?」
話を聞くと、もともとお住まいだった前住職が亡くなられ、月に一度の念仏会以外では何も使われていないとのこと。
いや、山手線の浜松町駅から、徒歩10分かからない場所ですよ。大門駅や芝公園駅からも、歩いてすぐです。なにこの、めちゃくちゃ便利な立地! 東京のど真ん中と言っても過言じゃないんじゃないでしょうか(東京タワーも近くにあるし)。
そして実際に案内して頂くと、この辺は東京大空襲で全部焼け野原になった場所のため、さすがにお寺お寺した木造古建築ではないのですが、それでも高層ビルに囲まれた中で奇跡のような平屋建て。中に入ると木のぬくもりがあり、庭までついています。
すげぇ! これは大都会では失われたワンダースポットだ。だって、道路を挟んだおとなりさん(右側の青い建物)は、30階建ての超高級マンションですよ。そんなわけで私の創作意欲に一気に火がつき、一晩で『お寺の漫画図書館構想』を練り上げたのでした。
翌日、企画書書いてメールで送ると、しばらくして「やりましょう」という頼もしいお返事が。それから多聞院の関係者皆様にプロジェクトを説明し、定期的に会合を開きながら1年がかりで『お寺の漫画図書館』が完成しちゃいました。
ちなみにこちらがビフォー(撮影日:2014年10月16日)。
大改造中(撮影日:2015年7月9日)。
撮影日:2015年10月12日)。
写真で見るとあっという間ですが、長い道のりだったんですよ。片付けにはほとんど関わっていない私が、偉そうに言うことじゃありませんが。
最初は壁も畳もボロボロでしたが、スタッフのお坊さんが「最近、僧侶じゃなくて棟梁と呼ばれる」というほどの大活躍で、内部を完全リフォーム。壁を塗り替え、畳を張り替え、(高齢のご夫婦が住んでいたため付けていた)手すりを外したり、廊下を閉ざしていた壁をぶち抜いたりと八面六臂です。
ちなみに作業中のワンシーン。「”棟梁王”に、おれはなる!!!!」
秘密道具のコンプレッサーくん
ほとんどふさがっていた廊下も(撮影日:2014年10月16日)
庭に面したリラックス空間に!(撮影日:2015年10月12日)
そんなわけで、多聞院の皆様との艱難辛苦の激闘の末、先日いよいよ内部関係者へのお披露目となったオープニングレセプションが行われました。
長くなってきたので、レセプションの様子は次にまた書きまーす。
あ、それとこの記事読んでお寺の漫画図書館に行ってみようと思われた方。正式オープンは2015年10月31日です。その後は当面、毎週土曜日の10~17時と月曜日の18~20時に開館しています
(お寺の漫画図書館ウェブサイトももうすぐオープン予定なので、最新情報はそちらからもどうぞ)。
どなたでも入ることができますので、ご興味ある方いましたらぜひ足を運んでみてくださ~い!