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お寺のキャンプ『寺ンピング』は、人里離れた山奥のお寺を宿坊にする

01.宿坊
 

自然の中のお寺

全国寺社観光協会の宿坊創生プロジェクト。先日、お寺の民泊をフルサポートで支援する『テラハク』が発表されましたが、こちらと別にまた新たなサービスがリリースされました。その名も『寺ンピング』。お寺でするキャンプです。

毎日新聞のサイトに掲載されていたプレスリリースによると、

株式会社和空(大阪府大阪市、代表取締役:田代 忍)は、大ブーム!グランピングの仕掛け人、株式会社Glamp(大阪府大阪市、代表:吉村 司)と業務提携に向けた覚書を締結しました。

これは、世界的に観光の新たな潮流となっている「グランピング」をお寺の空間で実現する「寺ンピング」事業開始に向けた提携です。全国各地のお寺を活用して宿泊・体験施設として提供する「テラハク」のサービス第二弾として展開していきます。

今後は「テラハク」同様に一般社団法人全国寺社観光協会監修のもと、グランピングの発想とノウハウを取り入れ、日本各地のお寺に息づく歴史や文化をテーマとした新たな宿泊スタイル「寺ンピング」サービスの共同開発を視野に協業して参ります。

ということで、この寺ンピングのもととなる「グランピング」とは何か? そしてグランピングとお寺が結びつくことによって何が起こるか。ほーりーの視点から予測を立ててみたいと思います。

そもそもグランピングとは何か?

株式会社Glampは、グランピングを手がけてヒットさせた会社です。このグランピングとは、「グラマラス(魅惑的な)」と「キャンピング」をかけた造語で、超大雑把に言えば豪華版キャンプです。

イメージとしては、こんな感じです。

YURIE 🇯🇵さん(@yuriexx67)がシェアした投稿

もともとはヨーロッパ発祥で、ホテルのような空間の中で自然を満喫するスタイル。

ほーりーも子供の頃に近所の公園でテントを張って寝たことありますが、あれは気軽に楽しむには機材も知識も必要で、ちょっとハードル高いです。今、道具渡されてテント張ってみろと言われたら、30年前の記憶を総動員してもきれいに張れる自信はありません。

一方で自然体験やキャンプの需要は高まっています。特に今は『ゆるキャン△』というアニメの影響で、キャンプ人口が一気に増えました。

ちなみに『ゆるキャン△』は、そのまま「ゆるきゃん」と読みます。△を「さん、かっけー」と読むサッカーフリークは、すでに一時代前の話のようです。

あと、蛇足ですが舞台が身延なので、日蓮宗の方は押さえておくと良いかもしれませんよ。先日、身延山に行ってきたら、『ゆるキャン△』の話題一色でした。

まあ、アニメは起爆剤みたいなものなので効果永続とはいかないでしょうが、ロハスやエコツーリズム、コトモノ消費、健康志向、ミニマリズム、スローライフなどなど、世の中の潮流には合致しています。「女性」でも「安心」して「洗練されたスタイル」で「自然の中で野宿」できる形式は、今後も発展が見込まれそうです。

グランピングとお寺が組み合わさると、何が起きるか

そしてこのグランピングとお寺が組み合わさると、何が起こるか。ほーりーは5つの流れを予想しています。

宿坊開設のハードルが下がる

宿坊創生プロジェクトの『テラハク』により、民泊型の宿坊開設がフルサポートされるようになりました。これは今までのように旅館業を取得せずに有料で不特定多数を泊めることができるため、宿坊開設ハードルがものすごく下がります。

テラハクが大々リリース。宿坊開設の敷居がとんでもなく下がります

しかしそれでも客室は必要です。なのでこの民泊型宿坊をスタートできるのは、ある程度の建物が維持されたお寺であることは必要でしょう。

一方で『寺ンピング』は、極端なことを言えば土地さえあれば行うことが可能です。ほーりーのもとには、山奥で建物はボロボロ。民泊するにもリフォーム費用もままならないというお坊さんからの相談もきていますが、こうしたお寺なんてうってつけかもしれません。

お寺の収入が増える

グランピングとは豪華版キャンプである。こう言い切るのも語弊がある(詳細は下に記載)のですが、概念として分かりやすく伝えるとそんな感じです。

しかしそれだけでは今一つ、ピンとこないかもしれません。そこで(寺ンピングが全く同じものになるとは限りませんが)現在のグランピング料金を、3つほどピックアップしたので紹介します。

奥多摩グランピングCircus Outdoor TOKYO(東京)の事例

宿泊料金 一泊二食 37800~162000円(1名の料金)
貸し切り 一泊   1,800,000円(宿泊できる客室は4名1室、3名1室、2名3室、計13名分)

超高額のグランピングです。料理も豪華なものになっています。貸し切りは日帰りでのデイパーティやナイトパーティ、ウエディングパーティなどもあります。

高価格グランピングはロケーションやテント自体の洗練以外にも様々な付加価値が必要ですが、ほーりーはお寺での体験もその一要素に成り得ると考えています。

中札内農村休暇村 フェーリエンドルフ(北海道)の事例

宿泊料金 素泊まり 19500円(テント一張 4名まで) ※シーズンによって価格変動 最大50000円

お寺の境内にスタイリッシュなテントを張ってという形式であれば、参考になりそうな価格帯です。この価格は素泊まりのため、フェーリエンドルフさんはBBQなどでも別途キャッシュポイントが生まれています。

Glamping HAKUBA(長野)の事例

イベント 一泊二食 70000円 (ホテルは別途手配)

こちらはスキー場との組み合わせで、宿泊は各自でホテルを用意します(+2万円で、ホテル付のプランもありました)。日中の体験にグランピングが行われ、宿泊はテントではないというパターンです。

(厳冬期の信州という環境上、グランピングテントに泊まることは不可能ということもありますが)

なお、グランピングはこうした日中体験モノやコテージ型などもあります。さらに新しい言葉なので、概念も日々生まれていますし、「豪華版キャンプ」と言い切るのが難しいとした理由はここにあります。しかしお寺にとっては、多様な可能性が作れる土台になるとも言えます。

イベント型の宿坊が増える

『寺ンピング』の良さは、設置と共に撤退がものすごく簡単ということです。なので期間限定のイベント型宿坊が増えることも予想されます。

上記の例で言えば、Glamping HAKUBAは日程が限られたイベント型です。スノーシーズンに野外でスノーラフティング、展望スノーシューツアー、ファットバイク、かまくらで休憩&瞑想、おやき作り体験などが行われ、テントがそのベース基地になっていました。

このところお寺体験イベントが盛んに増えていますが、キャッシュポイントを生み出すグランピングはこうしたものとも相性が良いと感じます。

イベント仏教が消耗しやすい時代に考えたい4つの方向性

マイナス条件を逆手に取ったお寺活性策が生まれる

グランピングは、オンリーワンのロケーションやそこで行われる体験こそが価格を上げる要素です。近所の公園にテントを張っても10万円が頂けるとは思いませんが、人生で一度は見たい絶景のような場所であれば、その価値は十分あるでしょう。

その意味では例えば、もはや誰も足を踏み入れることがなさそうな秘境の山寺(だいたいは、廃寺のピンチ)での坐禅グランピングなんて、方向性としてはありそうです。

秩父の山中、半径5km以内に人が住んでいない過酷なロケーションに宿坊を作った大陽寺が、日経新聞の初心者におすすめの宿坊ランキングで一位を獲得したように、これからはマイナス条件を逆手に取った事例も増えていくでしょう。

さらに言えば、これまで檀家さんの多い都心部のお寺にはお坊さんの人気が集まり(跡継ぎにも恵まれ)、過疎地のお寺を継がないかという話が来てもなかなか見向きもされない状況でした。

それが全て解決されるなんて大きな話ではありませんが、積極的に動くお坊さんなら不便なお寺こそ宝の山に見えるはずです。

お坊さんの質が試される

これまでは国宝や重要文化財の仏像が残されていたり、美しい庭園があるお寺に人が集まりました。あとは当然ながら、もともと檀家さんの多いお寺です。

しかし最近はお坊さんの露出が多くなってきたことにより、お寺に人が集まる要素として「そこにいるお坊さん(人格や活動内容などを含めて)」の重みが増しています。

宿泊者が涙した宗元住職の法話は、宿坊で仏教初心者と話し続けた産物

グランピングはロケーションの他にも、そこで何ができるかということが非常に重要です。宿坊開設のハードルがめちゃくちゃ下がるということは、どんなお寺でも宿坊が開きやすくなるということでもあります。

すると重要になってくるのが、そこにどんなお坊さんがいるかです。僧侶の存在感が人を呼び、それがお寺の収入にも仏教の布教にもつながる一方、逆もまた真なりと言えます。

ということで、、、

まだまだ第一報段階なので、この『寺ンピング』も続報待ち状態なところがあります。しかし宿坊のスタイルがここにきて三弾構えになってきました。

○宿坊を本業として行う場合にはがっつりと旅館業(または、簡易宿所など)を取得
○スモールスタートで徐々に試す場合や法事との二毛作には民泊型宿坊支援の『テラハク』
○人が訪れにくい山の中や、イベントとしての宿泊には『寺ンピング』

というスタイルが確立していけば、お寺はどんどん面白いことになりそうです。上ではいろいろと今後の予測をしてみましたが、やはり自然系がキーワードになるなら、野外での坐禅や読経はものすごい開放感がありそうですし、地元の食材と組み合わせた地域活性とも相性が良さそうです。

果たして、寺ンピングはどうなっていくのか。とりあえず具体的な形が一つ生まれるのを注視したいと思います。

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