シャッター商店街を抜けた福井のお寺で、講演させて頂き感じたこと。
先日、日蓮宗福井県中部寺庭婦人会さんのお招きで、
『お寺の奥さんの5つのアクション』を講演させて頂きました。
会場は福井県越前市にある栄久寺さん。
ご住職が駅まで車で迎えに来て下さり、
お寺に向かう道の途中でお話をいろいろお聞きしましたが、
北陸の中小都市は企業などがみんな金沢へと移動し、
人口の流出が止まらないとのこと。
そしてそれはお寺にとって、
檀家さんが減っていくということも意味しています。
通り過ぎる道すがらシャッターの降りた商店街などもご説明頂きましたが、
それだけでも現状の一端が垣間見えるようでした。
私はこれからもまだまだ地方から都市部へと人が移る動きは、
進んでいくものと思っています。
このときに各地のお寺が地元の人だけと接するようにしていては、
いずれお寺自体が消滅しかねません。
もちろんそれは地域の人をないがしろにするという意味ではありませんが、
むしろ都会の人間が求めるものが地方にはある。
それを提供して都会と地方をつなぐ役割が、今後のお寺には期待されます。
お寺にはそれぞれ、多くの歴史や文化が積み重なっています。
はっきり言って、宝の山です。
それをどのように探し出し、新しく磨いて世に出していくか。
今回の講習会では地方のお寺が今後行えることとして、
どのようなものがあるかということもお話させて頂きました。
そして無理せずやる。続けてやる。
ひとつの打ち上げ花火を上げるより、
継続して積み上げる大切さとそのための手法についても語らせて頂きました。
これからのお寺はますます難しい局面に入っていくでしょう。
(それは何もお寺だけに限ったことではないでしょうが)
しかしお寺にはお寺の強みがある。
そのことに気が付いて頂けた講習会となったなら、何よりうれしく思います。
参加された皆様からもやる気が湧いたとのお言葉を頂きましたが、
少しずつでもひとつひとつのお寺に行動の火がともっていけば、
お寺を取り巻く環境もどんどん変わっていくでしょう。