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お寺の樹木葬を導入したけど、お墓が売れなかったらどうなるか?

本昌寺の樹木葬庭苑

お寺に収入を増やす有力な手段の一つとして、今年もお寺に特化して樹木葬墓を展開している、アンカレッジを追いかけ回そうと思っています。

ほーりーはエンディング産業展に皆勤賞で参加したり、いろんなお寺やお坊さんを取材しているうちに、お墓周りもだいぶ知識が増えてきました。

そんな中で改めて感じることは、このアンカレッジの樹木葬はお寺にとって、本当に卓抜したデザインがなされているなということです。

このブログでも何度も書いていますが、メリットを10個箇条書きすると、

○駐車場3台分ほどのスペースで始める、リスクを抑えた導入計画
○男性に嫌われても女性にターゲットを絞ることで得た需要の広さ
○世界レベルの造園家とコラボして作られたデザインの秀逸性
○安売り競争から脱却して生まれた収益力
○お坊さんがしっかりコミュニケーションを取る布教の足掛かり策
○購入者の8割が葬儀法要を依頼する、新たなお寺サポーター作り
○一定期間で合祀墓に移す土地のサイクル活用
○都心部から離島までお墓を作った経験値
○アンカレッジ独自のマーケティング能力と販売ノウハウ
○ほーりーが顧問を務めることで、なんかいろいろ話題になる

などが挙げられます。

もっとシンプルに一言でまとめれば、「布教的にも経済的にも、お寺を支えることを最優先に考えたお墓」ということですね。

そんなわけで、私もお寺の方に聞かれるたびに勧めまくっていますが、当然ながら良いことばかりが話題になるわけではありません。

例えば質問されることで多いものの一つに、「実際に導入して失敗した時はどうなるの?」というものがあります。ということで今回はこの点を、アンカレッジの伊藤社長に聞いてみました。

リスクを抑えたスモールスタートのお墓

メリットの箇条書きにも書きましたが、アンカレッジの『お寺の樹木葬』はスモールスタートを信条にしています。

お寺の樹木葬スモールスタート

これはもともと、創業時の物語にも関わっています。アンカレッジは道往寺の柏昌宏住職という、お寺のお坊さんが立ち上げた会社です。

道往寺は東京都心部にある立地の良いお寺ではあるのですが、檀家さんが少なくて運営は非常に厳しく、本堂も痛みが激しくなってきたと将来に悲観が漂うお寺でした。

しかしお寺を存続させるために様々な人や企業に相談したものの、石を売ることが最大目標の石材店や大規模投資で機械式納骨堂を勧める不動産業界など、今一つお寺と理念の共有できるパートナーは見つからなかったとのこと。

お寺にとって何より怖いのは、多額の投資が不振に陥り、事業失敗して破綻することです。もちろんノーリスクなんて虫のいい話はありませんが、荒っぽいお金の使い方で大もうけを目指すより、石橋を叩いてリスクをできるだけ限定し、次世代までお寺が続くくらいの収入が上がればそれでよい。

そこであちこち探し回った末に見つけた樹木葬をテーマに、柏住職は自分で会社を興すことを選択します。

この挑戦はスタート時から、順風満帆なものではありませんでした。2009年に創業してから第1区画オープンまで4年かかり、2013年3月に開苑したものの2か月間は売れなかったとのことです。

しかし様々な手を打つことで3か月目から売れ始め、一年経たずに見事完売。この成功をもとに道往寺では2~5区画と墓域を広げ、ボロボロだった本堂も建て替えられました。

最初に小さな区画で始めたことが、失敗を次の区画に生かすこともできる。スモールスタートはこうした実験を繰り返しながらノウハウを溜めるためにも都合の良いシステムです。

樹木葬を導入したけど、お墓が売れなかったらどうなるか?

それでいよいよ本題ですが、「樹木葬を導入したけど、お墓が売れなかったらどうなるか?」

アンカレッジではお墓を導入する前に綿密なマーケティング調査を行い、お墓が売れなくなるリスクをできるだけ回避しています。ですが神様のやることではないので、絶対に失敗しないなんて言いきることは不可能です。

そこでアンカレッジでは、樹木葬導入の相談を受けたお寺にはこのようなお話をしています。それは「最悪、お墓造成に使用した1000万円は返ってこない」ということです。

駐車場3台分の土地に樹木葬墓を作るのに、だいたい1000万円未満(販売に必要な印刷物やウェブ制作なども含む)となっていますが、本当に最悪の場合はこれらが全て失われます。

(今までこのようなケースはありませんが)

アンカレッジの樹木葬の考え方

『お寺の樹木葬』は、お寺の境内にお墓を作ることに特化しています。これは逆に言えば、お墓をアンカレッジが持つことはできないということです。

ほーりーがエンディング産業展でブースに立った時も、質疑応答を受けた時に「お金はお寺に出してもらいます」という話をしたら、「えー、他のところは業者が投資してくれるよ」なんて言われたこともありました。

他人がお金を出してくれるなら、それはお寺にとっては良い話です。ですがもちろん裏はあり、そのお金を出した業者とどんなに問題が起きても、手を引くことができなくなります。土地はお寺のものだけど、上にあるお墓は業者のものとなってしまうと、失敗プロジェクトを自分の判断で止めることは不可能でしょう。

なので、お寺がお金を出してお墓を作る。樹木葬の設計や販売ノウハウはアンカレッジ(及び、パートナー会社)が提供しますが、リスクはお寺が持ちます。

代わりにアンカレッジだけが独占して販売するという契約もせず、より良いパートナーがいればお寺は業者を変えることができます。

このようにお寺が軌道修正を行う余地を残しておくことも、リスクを減らすための明確な手段の一つです。

ということで、、、

うちのお寺でも樹木葬を導入できるだろうかというご相談は、ほーりーもよく頂いています。実際にマーケティング調査(引き受けられる数に限りはありますが、なんと無料!)をしてほしいというご依頼のあったお寺には、北海道から九州まで現地に赴いてもいます。

そしてお寺の方のご要望や境内地の条件、周辺人口やお墓事情などをもとに、どのような形なら提案可能かを調べています。

本迹寺の樹木葬庭苑

ここでもリスクを絞るために、お墓を作って半年から一年で初期投資の1000万円をお寺が回収できるめどがなければスタートしないという方針があります。

離島や過疎地でもこれまでオープンしており、かなり幅広い条件で対応可能ですが、これまでにも周りに人家がない山奥のお寺から相談を受け、断らざるを得なかったケースもありました。

機械式納骨堂のような数億円レベルとは桁が違いますが、お寺にとって1000万円はけっして小さな額ではありません。

そしてもちろんアンカレッジとしても、お寺と二人三脚で行っていく事業がこければ大きなダメージです。なのでそれだけこのマーケティング調査は綿密なものになります。

もしもご興味あるお寺の方がいれば、東京・京都で定期的にセミナーも行われているので、足を運んでみてください。そこでやってみたいと思えば、無料調査を依頼することが可能です。

またほーりーと会う機会のある方は、お聞き頂ければいろいろお答えすることもできます。

ブログでは、以下の記事に一通りの概要をまとめていますので、ご覧頂けたらと思います。

駐車場3台分の土地で1億円以上の大ヒット。お寺の樹木葬を改めて紹介

ということで、セミナーに参加してみたいという方は、以下のお申し込みフォームからぜひどうぞ。

ほーりーは5回もこのセミナーを聞いていますが、樹木葬や永代供養墓を中心に機械式納骨堂や散骨、公共霊園に関する市場調査やアンケート結果が生々しく登場していて、毎回勉強になっています。

お寺の方なら参加可能ですし、聞いたからと言って無理に樹木葬導入を迫られることもないので、お墓について整理して考えたい方がいたらご参加くださ~い。

ご住職のための永代供養墓セミナー

アンカレッジ・伊藤照男社長

永代供養墓でお寺の未来を考える住職のための勉強会です。現在進行形で樹木葬墓に取り組み、挙がった成果を取り上げながら学ぶため、実践的な情報が満載です。

○セミナー内容

1.機械式納骨堂? 樹木葬墓? 散骨? 送骨納骨? データで見る最新のお墓事情
2.檀家離れの時代に寺院墓地は売れないのか? データで見る最新の消費者事情
3.いま売れている永代供養墓! 樹木葬墓の見学
4.永代供養墓でお寺はどう変わる? 先行したお寺の住職との懇談

ご参加いただいたお寺様には「とても面白い!」と好評。参加寺院6割から「うちのお寺にも提案がほしい」と無料提案のご依頼が寄せられる好評のセミナーです。

(無料提案は申込順になっておりますのでご了承ください)

日程   : 下記申込みフォームの参加希望日の欄を参照
会場   : 東京(道往寺)、京都(本昌寺)、札幌(TKP札幌)
参加費  : 無料
参加資格 : ご住職、副住職ほか寺院関係者

【会場地図】

それぞれの会場の地図・アクセス情報はこちら

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本昌寺の樹木葬庭苑

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