婚活で本当に人気が集まるのは美人・イケメンではない
先日、東京・御岳山の天空婚活ナイトに、婚活セミナーの講師として参加してきました。イベントの詳細は、以下の記事をご参照ください。
一泊二日で御岳山の方々と楽しい出会いの場を作ってきたわけですが、今回は寺社コンでもあまり語っていなかった結婚に結びつきやすい人、結びつきにくい人の違いについて、『婚活ピラミッドの崩し方』というタイトルで講演してきましたよ。
婚活ピラミッドとは何か?
私が寺社コンを行っている中で、出会いが上手くいかない人に多い傾向として、「人気のある人ばかりアタックする」というものがあります。
それを表したのが次の図です。
合コンでも出会いパーティーでも結婚相談所でもそうですが、婚活は短期戦の要素が強い分、普通の恋愛と比べて(時間をかけないと分からない魅力より)欠点が見られがちです。
これは昔「三高(高学歴、高収入、高身長)」がもてはやされたのが、少し前には「三低(低姿勢、低依存、低リスク)」なんて言葉が出てきたことにも表れています。
つまり多くの人が、相手の欠点探しに走ってしまうんですよ。そして出来上がったのが上で紹介したピラミッドです。
この図を見ると頂点にいる人は美人、イケメン、性格が良くて、生活も安定している。そんな人をイメージするのではないでしょうか。そして私は高望みしていないから大丈夫と、ほっとした方がいたら要注意です。
婚活ピラミッドの頂点にいるのは美人・イケメンではない
ここでちょっとした数式で例を挙げます。婚活イベントで出会った人のうち、性格、外見、健康、年齢、収入が全部普通な人がいる割合を考えてみましょう。
■5項目に平均以下がない人
0.5の5乗=0.03(100人に3人)
■5項目にイマイチがない人
0.7の5乗=0.17(10人に1~2人)
■5項目で最下位がない人
0.9の5乗=0.59(10人に6人弱=10人中4~5人は何かの条件が最下位層となる)
つまり婚活ピラミッドの頂点にいるのは、イマイチな条件がない人です。
性格は優しくないけど、我慢はできる。外見も良くはないけど嫌悪するほどじゃない。健康はとりあえず生活するうえで問題なし。年齢もびっくりするほど離れていない。一応、職は持っている。
これだけで10人中1~2名です。そして式を見れば分かりますが、条件は一つ増えただけでも指数関数的に人が振るい落とされます。家が近所、長男ではない、ギャンブルしない、料理ができる などなど。美人・イケメンなんて表面上の条件より、はるかに厳しくチェックされているのが今の婚活なのです。
かくして生涯未婚率はどんどん上がる
そして以下のグラフは年代別に生涯未婚率を表したものです。
現在、婚活を行っている人(20~40代)の親世代は、未婚率が上がる前の最後の世代でした。あなたのお父さんは100人中97~98人は結婚する時代を生きてきたので、結婚できない人は何かしら問題があるという考えが身体の芯に染みついています(特にこうした統計情報を見ない人ほど)。
しかし男性で5人に一人。女性でも10人に一人は結婚できない(またはしない)現状では、何か理由があるから未婚という考え自体がすでに的外れです。
そしてもう一つ考えたいのは、親世代がなんでこんなに生涯未婚率が低かったのか。それはお見合いがあったためです。
昔も今も恋愛結婚数は変わらず、お見合いだけがだだ下がりしていきました。その結果が現代というわけです。
これは裏返して言えば、理想の相手以外をパートナー候補として視野に入れない限り、結婚は極端に難しいものになるということでもあります。
結婚とは妥協なのか?
そんな話をしていくと、一つの疑問が湧き出てきます。「結婚って、やっぱり妥協なんですか?」
私はこれに対して、明確にNOと答えています。ただし「真剣に人と向き合う覚悟のない人にとっては妥協になる」という前提を付け加えていますが。
今回の婚活セミナーでは、婚活には「理性」と「感性」の両方が高いレベルで必要だという話をさせて頂きました。理性とは準備であり、感性とは本番と言い換えた方が分かりやすいかもしれません。
フィーリングだけで動くのは、婚活ピラミッドの罠にはまる一番の近道です。何も考えなければ大多数の人と同じ行動になるのは、恋愛に限らずよくあることです。
一方、自分はこんな人でなければだめだと、頭でっかちになっている人もいます。自分の用意した条件だけですぐに相手を振るいにかける人は、目の前の人を見る気持ちのない人です。
そこで婚活ピラミッドから抜け出しつつも、自分にとって最良の相手を見つける近道は、最初は興味がないと思った人とも時間を取って話してみることです。
上手くいきやすいカップルの特徴は
じっくり話をしてみれば、表面では分からなかったお互いの相性が見えてきます。この時、ほーりーが大切にしているのは「価値観が似通っているけど、性格が異なっている相手」かどうかです。
お金の使い方、人との接し方、人生設計、味の好みや服装、趣味など、「価値観」はできるだけ近いほうが自然体でいられます(もちろんすべてが一致するわけではないので、ほどほどの許容範囲は必要です)。
一方、前に出たがるか、後ろから付いてくるか。細かいことが気になる方か、大ざっぱに任せる方か。話すのが好きか、聞き役に回る側かといった性格は、同じタイプだとぶつかります。
こうした相性は人によって千差万別です。そして二人で一緒に生活することを考えれば、表面的な条件よりもむしろこっちの方が大切だったりします。
なのであまりモテそうにないのに婚活が上手くいく人は、周りとぶつからずにさささっと相性の良い相手を見つけるのが上手です。
ということで、、、
今回の婚活セミナーでは、その他にも様々な心理学・統計情報やお互いを知るワークショップなどをさせて頂きました。
耳の痛い話、希望の持てる話。いろいろとしたつもりですが、熱心にメモを取られている方がいたりしましたし、少しでも前向きに進むきっかけになったなら何よりです。
こちらでお付き合いが始まったり結婚された方がいたら、寺社コン同様ぜひご報告をお待ちしていますよ。皆様、頑張ってくださいませ~。