高山善光寺に宿坊を開いたシェアウィングが、宿坊開設ラッシュを予告
2017年9月1日、岐阜県にある高山善光寺の宿坊がリニューアルオープンしました。
このニュースはほーりーもネットで見たり、運営されている方からメールを頂いたりしていたので気になっていたのですが、東京でオープニングパーティが行われたので出かけてきました。
そもそもですが、高山善光寺。こちらは昔から宿坊を開いていたお寺です。素泊まり一泊3000円の簡素な宿で、私も宿泊したことがないので宿坊研究会の活動を通していろいろと聞いた話ですが、設備的には痛みの激しい状態だったとのこと。
しかしこちらから支援業務の委託を受けたのが、株式会社シェアウィングさんです。施設をリノベーションして新たな宿坊としての一歩を踏み出し、そのお披露目会を東京で開いたのが今回のオープニングパーティでした。
株式会社シェアウィングって、どんな会社なの?
株式会社シェアウィング。お寺情報にアンテナを張られている方なら、『お寺ステイ』を運営している会社といえば、通じますでしょうか?
簡単に説明文を抜き出して紹介すると、『お寺ステイ』は日本の歴史と文化が詰まった社寺での体験・滞在により「日本の魅力」と「ありがとうの感謝の輪」を世界に広げていく体験ステイサービスです。
そしてこの会社の代表取締役シェア社長が、佐藤真衣さん、雲林院奈央子さんのお二人です。
「シェア社長」、何やら聞きなれぬ言葉です。説明によると、お二人とも小さなお子さんがいて、社長業に専念できない。なので共同経営者と言うよりも、2人で1人分の仕事をしているという概念でした。
シェアリングエコノミーはどんどん広がっていますが、現在は社長もシェアされる時代なんですね。
まあ、2人で1人分なんて謙遜されていますが、佐藤さん、雲林院さん自体がそれぞれ面白い経歴の持ち主です。
佐藤さんは学生時代に陸上でインターハイ、Jrオリンピック出場し、社会人になってからは26歳でホットマーク社を事業パートナーと共同設立。ボディケアやフィットネスの専門家ですね。
そして雲林院さんはサウジアラビアで育ち、ワコールにて下着の開発などを担当。26歳で友人とシルキースタイル社を設立します。女性社長と大使館をマッチングさせた大使館プロジェクト “PORT”で2013年中小企業庁グッドビジネスアワード部門賞を受賞するなど、女性のコミュニティ作りで大きな実績を築かれている方です。
そんなお二人がシェアウィング(両翼)となって、宿坊作りに参入。これまた、面白そうな黒船がやってきました。
高山善光寺はどのように変化したのか?
今回のパーティでは、高山善光寺のリノベーションについても説明がありました。下の写真が、もともとのお寺の写真です。
で、ビフォーアフターで写真を並べたかったけど、会場が混雑していてうまく写真が撮れませんでした。なので以前に頂いたプロモーション用の写真ですが、こんな感じ。
いやー、アーティスティック過ぎて、並べても何が変わったか分かりませんが、話によると大掛かりな改修が行われたとのこと。
当日は住職さん一家も来られていましたが、今回のリノベーションで何より嬉しかったのが、水回りがきれいになったというお話でした。かなり熱を入れて訴えられていたので、以前の状況がどんなだったかも想像できます。
ちなみにご挨拶させて頂いたら、以前から宿坊研究会で紹介させて頂いていたので、そちらを見て泊まられる方も多かったと言われてしまいました。
シェアウィングの次の一手
今回のパーティでは、シェアウィングが手掛ける、次の宿坊プランも発表されました。
広島県にある松月寺というお寺で、現在は宿坊開設に向けて準備を進めているとのこと。ちなみにこんなスキームになるようです。
松月寺は檀家さんはいても、住職はいないお寺だったそうです。これは以前に私が地域おこし協力隊の研修で講師をしたときに提案させて頂いた形と似ていますね。
その中に宿坊開設のプレイヤーが加わり、それぞれのやるべきことがより鮮明になった形かもしれません(以下の図、参照)。
そして今後の展開ですが、このモデルを全国各地に広げていきたいとのこと。
1000という数字はともかく、このモデルは火が付けば一気に増えていきそうですね。ほーりーも泊まりたい宿坊がどんどん増えて、目がくらみそうです。
ということで、、、
当日の会場は、こんな感じで大盛り上がりでした。
来賓の方も面白そうな方が集まっています。地方創生の参事官の方もいらっしゃいました。ここにも私が提唱する産宗官が生まれていますね。
あと、実は今回。精進料理研究家の麻生怜菜さんのお誘いでお邪魔してきたいのですが、麻生さんが壇上で挨拶していた時に呼ばれたので、私も即興で祝辞も述べさせていただきました。
ということで、記念撮影もしてきましたよ☆
果たしてこれから、シェアウィング(お寺ステイ)の宿坊作りがどのように展開されていくか。これは大きく注目していきたいですね。