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僧侶の研鑚は無意味かと悩んだお坊さんに、ほーりーが伝えたこと

僧侶研修会

先日書いた以下の記事が、また各所で読まれたようです。

お坊さんは僧侶を力量で判断し、一般の人はお布施の額で判断する

内容を要約すると

○葬儀で不満を覚えたことへのアンケート。僧侶はお坊さんの力量が上位となり、一般の人は葬儀費用やお布施の額が上位に挙がった

○お坊さん達が評価し合っている基準を一般の人は共有していない

○自分が日常から接していないものの本質を見抜いて判断しろなんて無茶というもの

という話です。

例としてフィギアスケートの話を出しましたが、審査員が採点する前に誰が勝ったか分かる人は、とんでもない通だけだと思うんですよね。

お布施の額でしか評価できないなんてけしからんというお坊さんは、世間にこうした無理難題を求めているのではと、ほーりーは感じます。

それで今回の本題ですが、上記の記事を読まれたあるお坊さんから、以下のメールが送られてきました。

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いつもブログを興味深く拝読しております、今回の記事も、いろいろと考えさせられるものでした。

一般の方が、「お布施の額」や「葬儀費用」以外に僧侶の評価をする軸を持っていないとすれば、日々私たちが「よくあれかし」と行っているつもりの研鑽ってどんな意味があるんだろうか、これらの研鑽は自分のためのものであることはもちろんですが、私たちを通じて仏教やお寺をより「良いもの」、「意味のあるもの」と思ってもらえるためのものではないのか、そのポイントの”ずれ”は一体どんなことから生じているのかと、あらためて考えました。

これらの”研鑽”について、無意味とは思いません(思いたくありません)が、やはり私たちと一般の方々とは、仏教やお寺、お坊さんを取り巻く風景の見え方が違うのだ、という事実をあらためて突きつけられた気がしております。

さて、当該記事から「お寺を盛り上げる7つのアクション」の電子版へのリンクが貼ってあるのに気がつきました。今ならもっと虚心に聞ける気がしており、もし良かったら購入させていただければと思っております。

どうぞよろしくお願い申し上げます。合掌

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毎度、お買い上げ頂き、ありがとうございます。じゃ、なかった。

このご感想はいろんな示唆があったので、今回はこのご意見について考えてみます。

僧侶の研鑚は無意味かと悩んだお坊さんに伝えたこと

上記の質問をされたお坊さんに、ほーりーが答えた内容は以下のものです(ブログに掲載するにあたって、言葉を付け足していますが)。

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研鑽が無意味かという話ですが、これは当然ながら私は無意味ではない(どころか、とても大切)と思います。

ただしそれでは「ポイントの”ずれ”は一体どんなことから生じているのか」という点ですが、これはどうやったら僧侶の力量が伝わるか、分かりやすい基準や一般の人に伝わる仕組みがないためと感じます。

ブログで例に出したフィギアスケートの続きで言えば、選手がどんなに演技をしても、そこに採点がなかったら、ほとんどの方は細かな優劣や技術の差異には目が向かないでしょう。

ひるがえってお坊さんについて言えば、お経を正しく読むとか、儀式が正確に行われるとか、あるいは声に張りがあるとか、所作が美しいなど、そうしたものはとても大切です。

そこに点数をつけるべきとは言いませんが、なにかしら素人でもわかる説明や、伝える努力はあってもいいのではとは感じます。実際に後ろでただお経を聞いているだけの法要は、お寺に馴染みのない人間にはポカーンとしながら待っているしかありません。

これは商品開発などでもよく言われることですが、「良いものを作っても、それだけで売れるわけじゃない」という言葉があります。

仏教の場合は「売れる」という言葉だと違和感があるでしょうが、魅力が伝わる、支持されるという意味では通じるものがあります。どうしたら良さが伝わるか、前提知識のない方にもわかってもらえるか、それは僧侶の研鑽とは異なる発想が必要です。

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ということで、、、

この記事を書いていて、街中の自動販売機の話を思い出しました。

時々、その場でコーヒーをドリップしてくれる自販機がありますが、その中にガラス張りになっていたりモニター付きで映像が写されていて、「ただいまコーヒー作ってますよ!」と思いっきり主張してくるものがあります。

そしてこの仕組み自体はコーヒーの味と関係ありませんが、やはり売り上げアップの要因にもなるそうです。

自動販売機のコーヒーなんて、どうせ作り置きだろと、大抵の方は考えています。なのでちゃんと作っている場面を見せることは、相手に価値を感じてもらう手段になります。

魅力を伝える努力は、人によってはあざとく感じるかもしれません。ですがコーヒーさえおいしければ、分かってくれるはずだとふんぞり返っていたら、買ってくれる人は増えません。

以前、歌舞伎を見に行ったことがありますが、こちらも一番最初に歌舞伎特有の言葉やお約束について、丁寧な解説がありました。歌舞伎ファンにはまだるっこしい時間かもしれませんが、初心者のほーりーにはとてもありがたい配慮で、おかげで演目にもすんなり入ることができました。

他人に想いが伝わるかどうかを表にすると、こんな感じでしょうか。

魅力が伝わる表

どんなにレベルが高くても、PRをおろそかにすると伝わるものも伝わりません。お坊さんとしての研鑚は大切ですが、それ以外に目を向けることも同じくらい大切です。

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