92%のお墓が売れた、安詳寺の樹木葬開眼法要に行ってきました
先日、東京都大田区の安詳寺にて行われた、久が原庭苑第4期開眼法要に参列してきました。
こちらはお寺の樹木葬が好調の、アンカレッジが手がけたお墓。ほーりーも顧問として進展を見続けてきたのですが、びっくりするほど販売が順調に進んだので、今回はヒストリーを紹介します。
理想的に進展した安詳寺の樹木葬
一番最初の開眼法要は、2015年5月1日。もう3年というか、まだ3年なんですね~。
安詳寺はアンカレッジにとって、お墓を作った2軒目のお寺です。拠点としている道往寺を飛び出したのは初めてで、当時はものすごいチャレンジでした。その時の記事がこちら。
お寺と人をつなぎ、収益も上げる! 都心の樹木葬2軒目がオープン
それから3年で関東を中心に京都や大阪、福岡でも、樹木葬やお墓販売の支援を行うお寺が増えました。それだけにお墓でお寺を支援する仕組みは、この安詳寺で培われたと言っても過言ではありません。
安詳寺では、以下のスケジュールで墓域が拡張されています。
2015年5月1日 第1期開眼法要
2016年3月8日 第2期開眼法要
2017年5月11日 第3期開眼法要
2018年8月4日 第4期開眼法要
また、2018年8月4日時点で、1~3期までの販売実績は
4人用 69/ 71区画販売済み
2人用 104/110区画販売済み
1人用 49/ 60区画販売済み
と、なっています。
スタートから3年3カ月で241区画あるうち、222区画(92.1%)は売れてしまったということですね。ついでに第4期は全部で112区画ありますが、すでに5区画仮申し込みが入っています。
永代供養墓(納骨堂)を導入したお寺のうち、収蔵可能数に対して申込数が20%未満となっているところが約半数という調査もありますし、この実績は破格かなと思います。
安詳寺の樹木葬墓を購入された方の傾向
安詳寺は東急池上線「久が原駅」から徒歩12分、都営浅草線「西馬込駅」から徒歩15分。JR線も含めると鉄道デルタ地帯の真ん中にあるような立地です。都営浅草線「泉岳寺駅」から徒歩1分だった道往寺とは、そこが違うところでした。
このためお墓購入者の傾向としては、近隣の方が中心です。その他にもともと檀家さんのお子さんで、今はお寺から離れていた方が、昔よくお参りしていたお寺だからと購入されたケースも複数ありました。
お寺と人をつなぐお参りしやすいお墓というコンセプトが、反映されているような情報ですね。
また、久が原庭苑のお墓は全て、ペットが入ることも可能です。そして全体の2割の方が、ペットと一緒に埋葬されることを選択されています。犬や猫が中心ですがうさぎも多く、変わったところだとモモンガもいるそうです。
樹木葬を導入して起きた安詳寺の変化
安詳寺の樹木葬庭苑は、既存の墓地の端にあった一区画を利用して作られました。第2区画が作られたときは、ネクストステージへの道だけ作られていたのを覚えています。
そして第4期が作られたことで、この道が開通しました~。
それで一枚目の写真を見て頂くと分かると思いますが、もともとは荒れたやぶ地のようになっていました。樹木葬庭苑の導入を検討されるお寺の方からの質問に既存のお墓とのバランスがありますが、安詳寺では隣がきれいな庭苑になって、むしろ今までの檀家さんにも好評なようです。
また、樹木葬庭苑は永代供養墓として、宗旨不問で販売しています。
しかし実際にはお墓を購入された方のうち、9割以上の方が安詳寺(日蓮宗)で法要を依頼されています。既存の檀家さんとは異なりますが、檀家さんと同じような形でお寺を支える存在になってくださっているわけです。
檀家さんが1.5倍くらいになったようなもの、という言葉も出ていましたし。
ただここで注意しておきたいのは、これは安詳寺の小島知広住職のお人柄やお寺の方の努力があって成し得ている数字ということです。
アンカレッジの樹木葬はお寺が会社に販売を全て委託し、楽して儲けることはできません。それはお墓の購入を布教の入り口と位置付けており、購入前や購入された後も、お坊さんには積極的にコミュニケーションを取るようにとお願いしているためです。
アンカレッジの人間は、基本的に僧侶ではありません(創業者の道往寺・柏昌宏住職は除く)。お墓の設計やマーケティング調査、販売管理などはプロですが、仏教を伝えることはお坊さんにしかできないわけです。
なのでお墓の販売をすべて丸投げされてしまうと、『お寺の樹木葬』と銘打ってお寺だけに特化する意味がなくなります。アンカレッジのお墓販売戦略は「お参りできること、仏事としっかりつながれること」も一つのアピールポイントにしているので、お寺の方が勝手にやってくれという態度になってしまうと、成り立たなくなります。
小島住職はお墓購入者には宗教とはどのようなものかを、毎回お話されているそうです。
ご本人もインドで断食行と600キロの平和行進を行い、アジアの貧困諸国で自立支援を行う四方僧伽に携わったり、ミャンマー/ビルマ御遺骨帰國運動の共同代表なども務められています。
こうした活動も背景にある中で、仏教で説かれる死生観的なことも含めてお参りの功徳をお伝えされているため、お墓を購入された方にも慕われています。
ということで、、、
安詳寺は東日本大震災の時、本堂の柱や梁が歪み、2016年暮れから2017年秋にかけて屋根の改修なども含めた建物の増強が行われました。またこれから山門工事も予定されていますし、こうした境内整備にも樹木葬の売上は大きく貢献できました。
墓地のスペース的にはこの第4区画が最後の拡張となるため、小島住職は「アンカレッジさんと長くお付き合したいので、お墓はゆっくり販売してよ」と仰られていました(もちろん、冗談ですが)が、お墓を起点に仏教の布教にもお寺を次世代に伝える経済基盤の強化にも、ひとつの理想形として進んだかなと思います。
アンカレッジ・伊藤社長も「最後まで、しっかりやり切ります」と宣言されていましたが、その一方で新たに樹木葬墓地を作るお寺も探しています。
今月は東京ビッグサイトでエンディング産業展があり、アンカレッジもまたブースを開いています。
もしも招待券がほしい方がいれば、枚数と宛先をお知らせ頂ければお送りします。
他には9月以降も、セミナー開催予定です。ご興味ある方いましたらどんどんおつなぎしていきますので、ご連絡お待ちしております。
ご住職のための永代供養墓セミナー
永代供養墓でお寺の未来を考える住職のための勉強会です。現在進行形で樹木葬墓に取り組み、挙がった成果を取り上げながら学ぶため、実践的な情報が満載です。
○セミナー内容
1.機械式納骨堂? 樹木葬墓? 散骨? 送骨納骨? データで見る最新のお墓事情
2.檀家離れの時代に寺院墓地は売れないのか? データで見る最新の消費者事情
3.いま売れている永代供養墓! 樹木葬墓の見学
4.永代供養墓でお寺はどう変わる? 先行したお寺の住職との懇談
ご参加いただいたお寺様には「とても面白い!」と好評。参加寺院6割から「うちのお寺にも提案がほしい」と無料提案のご依頼が寄せられる好評のセミナーです。
(無料提案は申込順になっておりますのでご了承ください)
日程 : 下記申込みフォームの参加希望日の欄を参照
会場 : 東京(道往寺)、京都(本昌寺)、札幌(TKP札幌)
参加費 : 3000円(参加してみて「情報が不十分」と感じたら、参加費はいただきません!)
参加資格 : ご住職、副住職ほか寺院関係者
【参加者特典】
セミナーご参加の寺院様には、セミナー資料(PDFデータ)と商圏データをプレゼントいたします。さらに、ご希望の寺院様には交通費のみのご負担で、個別にお寺を訪問させていただき、樹木葬墓の無料提案も行っております。
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