W杯と大人の部活動
苦しい道のりだったドイツW杯最終予選。
日本は北朝鮮に勝利し、世界で最も早いワールドカップへの切符を手にしました。
柳沢のボレーシュート。そして大黒のDFの裏を突く飛び出しからのシュート。
この二つのファインゴールに歓喜した方も多いと思います(私もその一人です)。
これで来年はいよいよドイツでの本大会ですが、
ここではちょっと振り返って私の2002年日韓W杯の活動について、
お話ししたいと思います。
2002年のワールドカップが始まる1年前。
『Project 2002』というグループが結成され、私はそこに参加していました。
これは来るべきワールドカップをめいっぱい楽しむために、
サッカー好きの仲間が集まり活動しようという趣旨で作られた団体です。
『Project 2002』では各国のサポーターと交流を図ろうというテーマがあり、
著名な講師を招いてW杯参加各国のサポーターの特徴について勉強会を開いたり、
参加32カ国の「こんにちは」と「ありがとう」を調べて実際に話しかけたり、
さらには大会中は横浜赤レンガ倉庫に作られたイベント会場にブースを開いて
多くの外国の方と交流を深めたりしていました。
この中で私の心に強く残った言葉に「大人の部活動」というものがあります。
共通の趣味を持った仲間が集まり、
自分たちの自由なアイディアで遊びを考えだし、
そして実際に行動を起こして時間を共有する。
私はこの活動では最年少で、周りの活動について回るばかりでしたが、
ものすごく大きなことを吸収できた時間だったと思っています。
特にリーダー役の方はすさまじい行動力と周りを惹きつける魅力にあふれた方で、
一緒にいるだけでものすごく楽しく、そして考える時間にもなりました。
日韓W杯終了後は小学館さんから「宿坊に泊まる」の執筆の話が来ていたため、
残念ながら私はこの活動から
(正確にはW杯後はNPO化して新たな団体になりましたが)離れることにしました。
しかし「大人の部活動」という言葉は大きなメッセージとして今も私の胸に留まっています。
宿坊散策会もそんな場にしていきたい。
みんなで自由に発想しながら、
大きなものを作り上げていきたい。
そして作る過程を共有していきたい。
『Project 2002』を卒業した私が、
新たな活動の場として旗を揚げたのが、宿坊散策会です。
そして宿坊散策会はまだ初めて半年弱ですが、
ここで出会った強烈な個性の方々と一緒なら、
きっとこれからも新しい時間を創り出せると信じているのです。