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コロナでhasunoha大ピンチ。アクセス激増で回答僧侶が不足中

hasunoha(ハスノハ)

 お坊さんに人生相談できるサイトとして人気のhasunoha(ハスノハ)。代表を務める堀下剛司さんから、新型コロナウイルスの影響が出始めた2月より、hasunohaのアクセス数が激増しているという話をお聞きしました。

 hasunohaについて概要を紹介すると、こちらは人生に関する様々な悩みを書き込むと、それに応じて複数の回答者が答えて下さるサイトです。そしてユニークなのは、回答者が全員お坊さんであることです。

 また、その相談と回答が公開されており、自分の悩みに似たものがあれば閲覧して参考にすることもできます。心に響いた言葉があれば(facebookの「いいね」みたいな感じで)「ありがたし」というボタンを押すこともできます。

アクセス激増したhasunohaで起きている問題とは

 そして冒頭でも述べた通り、このhasunohaのアクセス数が急増しています。コロナ問題が表面化した2月からアクセスが増え始め、3~4月には激増を続け、現在はアクセス数で2倍以上になったようです。また、当然ながら人生相談の書き込み希望者も殺到しています。

 このためhasunohaで起きていることは、以下の通りです。

 (1)hasunohaへの相談希望者が増えてきた
 (2)お坊さん回答者の手が追い付かず、相談受付を制限している
 (3)hasunohaに会員登録しても相談が書き込めず、相談ゼロで退会する人が増えている

 要するにお坊さんに相談したいのに、まったく相手にしてくれない。こんなに苦しんでいるのに、お寺なんて当てにならないと思われかねない事態になってしまっています。

 ちなみにhasunohaには日々、様々な相談が寄せられていますが、直近ではやはりコロナ問題に関連したものが増えています。

hasunohaのコロナ関連相談数

 その内容を一部抜き出すと、以下のようなものがあります。

今まで人生に悲観的でしたが、コロナ騒動もありより一層人生に悲観的にというか疲れてしまいました。
いっそ死んでしまいたいと思うのですが、過去に自殺未遂を何度かした事があり、住んでいる家は首吊りをまともにできる場所は無く、感電死も未遂に終わり、飛び降りも確実に死ねるという確証がなく出来ず、というより家で死んでも外で(例えば電車にひかれる)死んでも遺族に借金が行ってしまうと思うと軽率に死ぬ事はできないなと思ってしまって死ぬ事ができません。

生きるのが辛い

新型コロナウイルス関係の買いだめがやめられません。

マスクがもう100枚近くあるのに、ネットや偶然お店で見かけたものを、ついつい買ってしまいます。

物に吹き掛けるタイプ、また手指に付けるタイプの除菌液も、両方4個もあるのに、買いたくなります。

新型コロナでの買いだめがやめられない

コロナの影響で働いていたアルバイトで仕事をするのが難しくなり退社をしました。元々3月いっぱいの契約で4月に別の仕事をする予定でしたがなかなか上手くいかず求人も面接も今ほとんどやっておりません。

コロナと仕事

 ちなみに堀下さんに、コロナ問題後に寄せられた人生相談に変化はあるか伺うと、以下の傾向があるとのことでした。

 ○死を意識した相談が増えてきている
 ○予測できない未来に不安を増大(例えば、戦争が起こるのではなど)させる方も出ている
 ○仕事や就職活動など、経済面でつまづいた人の悩みも目立つ
 ○日々のストレスが人間関係にも支障をきたし始めている(コロナ離婚など)
 ○相談者は10代後半~20代など若い人が多いこともあるが、自分や身内がコロナにかかったなどは少ない

 特に相談者の傾向として、これまで全体の10%を超えたことがなかった10代からの相談が増えていることが気がかりだと仰られていました。

hasunohaの10代相談割合

ということで、、、

 先日もブログに、コロナ不況によってこれから自死自殺者が増えるのではないかという予測を書きました。

 これから自死自殺者が3万人に戻るので、お坊さんにお願いしたいこと

 自死自殺の相談2団体に取材して伺った、僧侶組織だからできること

 「ヒヤリハット(ハインリッヒの法則)」という言葉もありますが、深刻な事故が1件あれば、29件の軽微な事故や、大事には至らない300件のひやり・はっとした事象があると言います。

 その、ヒヤリハットが世の中に増えているのが、hasunohaのアクセス激増に表れているのでしょうし、それを放っておけば、大きな問題につながっていきます。

 hasunohaではコロナ問題に関する相談をリスト化して閲覧性を高めたり、相談が殺到して受付制限せざるを得ない状況への理解を求める文章を掲示し、少しでも負荷を減らす対策を行っています。

 それでもやはり回答して下さるお坊さんが少しでも増えて下さることが受け皿になりますし、ご協力いただけるお坊さんを熱烈募集されています。

 以前も以下の記事を書きましたが、みんなが苦しい時だからこそ、一肌脱いでやろうという方がいましたら、ぜひよろしくお願いいたします。

 hasunohaで人の悩みに答えるお坊さん達が悩んでいること

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hasunoha(ハスノハ)

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