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コロナが5類に移行して1カ月、宿坊が取材ラッシュを受けている

01.宿坊
 

 これまで旅行が制限されて、苦しい状況に置かれていた宿坊業界。コロナが広がり始めた時にはオンラインで宿坊サミットを開いたり、各地の方と細かく情報交換してきました。

 宿坊オンラインサミット開催。コロナの中で、希望の見える一日でした

 サミットを開いたのは2020年でしたが、この時にはほーりーの未来予測を短期・中期・長期に分けて紹介しながら、いずれ宿坊にはまた注目が集まるので頑張りましょうと締めさせて頂きました。

 そして先月に入ってコロナも5類に移行し、ようやく旅行機運も増してきました。それに伴い、宿坊への注目度がこれまでと明らかに変化したことを感じます。そのバロメーターの一つが、各種メディアでの宿坊の扱いです。

 ほーりーも先日、久しぶりにテレビ出演させて頂きました。テレビ朝日の『グッド!モーニング』という番組で、東京・御岳山の宿坊特集に合わせて、冒頭で宿坊の魅力を語ってきましたよ。

テレビ朝日『グッド!モーニング』

 こちらは反響もよかったようで、放送後にはいろんな方から見たよとご連絡いただきました。

 またほーりーが企画作りでお手伝いしている山口県・二尊院さんも、取材が続いています。田立住職からきれいな女優さんと厄除けクルージングしている動画が送られてきました。

 青森県・普賢院さんはメディア出演100件達成の報告をされています。宿坊開設時に金融公庫に融資のお願いに行く際、ほーりーのブログを印刷して「10年後には100件のメディア取材があります!!」と大見栄を切ったとのこと。

 しかし実際には5年で達成したので、公庫からお褒めの言葉を頂いたとお話しされていました。

普賢院のメディア出演100件

 他にも京都の大泉寺さんは香港のテレビに出られたり、高野山の恵光院さんは一泊15万円の客室がクローズアップされてオーバーツーリズムの対抗策のような形で紹介されていました。

 ほーりーの知り合い以外でも、四国遍路の宿坊に賑わいが戻ったというニュースや、モデルのSHIHOさんが仁和寺の1泊100万円する宿坊を体験したレポートもありました。

 あとはメディアではないですが、観光庁の「インバウンドの地方誘客や消費拡大に向けた観光コンテンツ造成支援事業」1次公募 審査結果のお知らせに、群馬県・宝林寺にあるTEMPLE STAY ZENSOの事業が採択されています。

 これらはすべて、この1カ月弱で目にしたものです。

ほーりーがコロナ直後に語っていた宿坊の未来予測

 当たった予測を語るので、キータッチも思わず軽やかになりますが。それでもコロナが広がり始めた当初と前提が異なってきた部分もあるので、検証しておこうと思います。

 ほーりーは2020年に次の図を描いて予測していました。

アフターコロナの旅行需要

 今は4番目の「訪日旅行者が戻り始める」フェーズに入ってきましたね。

 そしてこれらのステップを細かくまとめたものが、以下の記事です。

 コロナ後の宿坊は、地方需要増大・宿泊費上昇・長期滞在化が進む

 内容を箇条書きでまとめると、次の3つです。

 ○短期的には安心優先(3密回避)
 ○中期的には宿泊価格が上がる
 ○長期的には宿泊日数が延びる & 需要が分散される

 このうち短期予想の「安心優先」フェーズは、コロナ禍最中に見られました。近距離や人ごみを離れた地域への旅行が好まれたのは、その典型ですね。これらはもちろん継続中ではありますが、京都や金沢などに旅行してみて、観光地の賑わいもだいぶ回復してきたように感じます。

 その意味でいえば人との接触に対する恐怖心も、(人によって差はかなりありますが)克服しつつあると言えそうです。

 続いて中期予想の宿泊価格の上昇について。これは上に書いた恵光院さんや仁和寺さんの報道もありますし、ほーりーも少し前に以下の記事を書きました。

 コロナ禍においても、宿坊の高級プランが増えている

 また当初は想定していなかった要因として、観光業界からの人材流出もあります。コロナで大ダメージを受けたホテルや旅館から、働いていた方が他業界に転職。そして現在、需要が戻ってきても従業員不足で宿泊施設がフル稼働できずにいるというニュースが流れています。

 宿泊業界はもともと平均年収が安かったため、今後はこれを他業界並みに上げていかないと人は戻ってこないでしょう。するとそれは間違いなく、宿泊価格のアップにつながります。そしてその他にも円安がこの二年ほどで一気に進みましたが、これもまた宿泊料金全体を押し上げる要因になっていくでしょう。

 それはつまり、宿坊自体も宿泊料金を上げやすくなる環境が整うわけです。従業員をたくさん雇っていればまた別かもしれませんが、家族経営的な宿坊にとってはチャンスが広がる話です。

 さらに最後の長期予測。これはまだまだという感じですが、先日に知り合いの宿坊から「常連さんが買い物もできないような場所で3週間ほどワーケーションしたいと言っているけど、良い宿坊があれば教えてくれないか」と、問い合わせを受けました。

 ここまで長期間でなくても、テレワークによって出社の制約が外れれば、ちょっと滞在日数を増やしたり週末以外の旅行者も増えていく可能性があります。

 あとはもともとバケーションとして来ている訪日外国人の増加によっても、この傾向は進んでいきますね。むしろそちらの方が本命かもしれません。

ということで、、、

 各地の宿坊もそうですし、ほーりーもこの3年間。厳しいことはたくさんありました。それらをすべて乗り越えてきたとも言えませんが、ここにきてようやく宿坊にまた希望の芽が出始めてきたのは嬉しい限りです。

 そんなわけで来年で25年目に入る宿坊研究会も、宿坊全体を盛り上げるために、ますます楽しく頑張っていきますよ。

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