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コロナでお墓の駆け込み需要が増加。日常の関係作りはより大切になる

 ほーりーが顧問を務める霊園会社・アンカレッジから、コロナ前後でお墓の購買行動にどのような変化が起こったかが送られてきました。

 そのグラフがこちらです。

アンカレッジの申込時納骨手数料支払者割合

 上記はお墓購入時に納骨手数料をお支払い頂いた方を、グラフ化したものです。要するに「どなたかが亡くなってからお墓を求めた方の割合」を表しています。

 そして一目して分かるのは、緊急事態宣言が発令された2020年4~5月に極端に比率が高まったことです。そして6月以降も2018年、2019年より数値が上がっています。

 これをシンプルに読み解くのなら、お墓の購入は必要に迫られるぎりぎりまで、人は動かなくなったということでしょう。

 実感としても、納得できる話と思います。コロナが広がる前であれば、「まだ死ぬのは先の話だ(と、思う)けど、いざという時のためにもお墓を購入しておこうか」という生前契約者が多くいました。

 しかし不要不急の外出は避けるようにと促され、ふらっとお墓の見学に出かけるのもはばかられた4~5月は、亡くなった方のお骨を抱えたある意味で駆け込み需要的な方しか、お墓購入には向かいません。

 そしてこの傾向は今後のコロナ次第ではあるでしょうが、しばらく続くと考えられます。むしろ現在、余裕をもってお墓を検討する人が少なくなった分、これからは亡くなってからお墓を探す人が増えると予想できます。

コロナでお墓の駆け込み需要は増加する

 このグラフがアンカレッジの菊池俊彦社長から送られてきて、ほーりーが一読して考えたこと。それは今後のお寺はお墓販売においても、平常時からのコミュニティ構築がより大切になっていくというものです。

 ここで少し話は逸れますが、マーケティング的な話題を差し込みます。お墓の購買には「緊急性」と「想い」が関わります。それを示したのが以下の図です。

お墓の求め方

 一番の理想形は左上で、急かされることなくゆっくり探して、納得した上でお墓購入の決断をします。しかしこれがコロナによってできにくくなり、その分だけ右下の比率が増えました。

 急ぎで買ってもアンカレッジのお墓であれば後悔はさせない! と、かっこよく言いたいところですが、万人の想いを完全に満たしたお墓などあり得ないでしょう。なので現実に何か問題が出ているわけではありませんが、じっくり検討した時よりミスマッチが出る可能性は考えられます。

 アンカレッジでは現在、オンラインでのお墓見学なども受け付けています。右下に寄った分を少しでも左上に戻す努力は続けているところです。

 ですがコロナが今後も続くことを考えれば、右上の領域もこれからはより大切になっていきます。

 (ちなみに左下はとりあえず安ければ良い、少しでも安くなるのを待つとなりやすい領域なので、アンカレッジではあまり目指していません)

コロナでお墓も、日常の関係作りがより大切になる

樹木葬(島津山庭苑)

 この「右上の領域」とは何か。それはお墓購入をあまり検討していない人ともお寺として広くつながり、いざという時に「あそこのお墓が良さそうだな」と思いだして頂ける関係を築くことです。

 これはもう10年以上もほーりーが言い続けている、お寺にとってこれから重要な役割の一つはコミュニティ作りだという視点にもつながります。

 もう一つ事例を述べると、私が主催している婚活イベント『寺社コン』は、この右上領域を大切にしています。

 通常、街コンや結婚相談所、婚活イベント業者などが重視しているのは右下の領域にいる方です。異性と出会いたい方、結婚したい方を呼びこむのは、王道と言えます。

 しかし寺社コンが特徴的なのは、一定のアクセス数を確保している宿坊研究会と連動していることです。

 「宿坊」「坐禅」「写経」「精進料理」などを探している方に出会いの場を紹介することで、寺社コンは本当にお寺や神社が好きな方が集まる婚活イベントになっています。それが趣味の出会いの濃度を高め、カップルが生まれやすい土壌を作っています。

 話を戻してアンカレッジの場合、「お寺と人をつなぐこと」をテーマにお墓を開発しています。見た目に優しくお参りしやすい庭苑型の樹木葬を初期から取り入れているのはその表れですし、お坊さんにお墓購入者としっかりコミュニケーションを取って頂くことや、ほーりーのような人間を顧問に据えていることもその方策のひとつです。

 実際にアンカレッジを創業した柏昌宏住職のお寺・道往寺では、写経会やヨガ教室、日本文化を学ぶ和塾や江戸時代に月を見る名所だったことから月見法要コンサートなど、近隣の方が集まる地道な活動を続けています。

道往寺の柏住職

 道往寺に日頃から出入りする方であれば、お墓が必要になった時には住職に相談がしやすくなりますし、それ以外でもクチコミが広まったり、お墓を販売しているだけのお寺との差別化につながります。

 また蛇足的な付け加えですが、お墓とは関係なくても繰り返しお寺に足を運んで頂くことは仏教にふれる契機になりますし、それはお寺本来の役割と言っても過言ではないでしょう。

ということで、、、

 今回はアンカレッジの販売実績をもとに、これからのお墓について考えて見ました。

 なお、アンカレッジでは生前契約者の割合が減ったとはいえ、販売自体は好調とのことです。ここ数か月は、前年までの実績を上回る契約者数を獲得しています。

 アンカレッジの『お寺の樹木葬』は、以下の特徴を持っています。

 ○駐車場3台分ほどのスペースで始める、リスクを抑えた導入計画
 ○男性に嫌われても女性にターゲットを絞ることで得た需要の広さ
 ○世界レベルの造園家とコラボして作られたデザインの秀逸性
 ○安売り競争から脱却して生まれた収益力
 ○お坊さんがしっかりコミュニケーションを取る布教の足掛かり策
 ○購入者の8割が葬儀法要を依頼する、新たなお寺サポーター作り
 ○一定期間で合祀墓に移す土地のサイクル活用
 ○都心部から離島までお墓を作った経験値
 ○アンカレッジ独自のマーケティング能力と販売ノウハウ
 ○ほーりーが顧問を務めることで、なんかいろいろ話題になる

 現在、樹木葬導入を検討されているお寺の方は、全国的に積極募集中です。もしもご興味ある方いましたら、まずは相談ベースでも構いませんし、お気軽にほーりーまでご連絡下さいませ。

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