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今年のエンディング産業展は、業界変化をめちゃくちゃ感じられた件

 今年も行ってきました。エンディング産業展。ただし今回は出展者側ではないので、最終日にふらふらと見学してきました。

 千葉県の房総半島を5日間旅した後、長野の善光寺宿坊に2泊してから行ったので、家を出る時からだるだる状態です。私の旅行は朝から晩まで動き回るので、エネルギー消費が激しくてですね。

 そしてエンディング産業展については去年の感想で、ブログにこんなこと書いていました。

エンディング産業展は、良くも悪くも限界が近づいている

 良く言えばこなれてきましたし、悪く言えばマンネリ化です。驚くものがほとんど見られなくなっていましたし、さらに今年はお坊さんブースもなくなっていました。なので、朝起きた時は「もういいよ。今日はこのまま寝てようよ」と、甘美な誘惑と戦っていました。

 さらに頑張って会場(と、思っていた東京ビッグサイト)に着いたら、何もやってなくてがらーんとしてます。

東京ビッグサイト

 あれれ? と思って、公式サイトを見直すと、今年は青海展示棟で行われているとのこと。仕方ないのでとぼとぼと、20分ほど歩いてようやくたどり着きました(私と同じく、東京ビッグサイト本体に行ってしまった方は、周りにもたくさんいたようです)

今年のエンディング産業展は、業界変化をめちゃくちゃ感じられた件

エンディング産業展

 そんなわけで、入る前からテンションだだ下がりのエンディング産業展。初日に行った知り合いも、「見るものがあまりなかった」と言っていたので期待値も低かったのですが、会場を回ってみたら去年よりはるかに発見が多くてびっくりしました。

 それらをまとめると、以下の通りです。

規模が一気に縮小された

エンディング産業展の会場

 会場が変更になったのは、(本来行われるはずだった)東京オリンピックの影響も大きそうですが、今回はだいぶブースやセミナーが数を減らしていました。

 カタログを数えたら、出展ブースは2019年が269、2020年が188ブース。セミナーは2019年が95コマ、2020年が39コマとなっていました。

 そして数だけでなく、個々のブースも小規模化しています。4~8区画を豪華に使った巨大なブースが減っていて、1~2区画のものが目立っていました。さらに(私が顧問を務めているアンカレッジもそうですが)毎年目にした企業や団体も、いなくなったところが多かったです。

 まあ、コロナによって今年は出展どころではない会社もたくさんあったでしょうし、キャンセルも出ていたようです。その分、新しい企業がいくつか増えていたので、エンディング産業展の主催者さん達が営業活動を頑張ったんだろうと思います。

 今年はこの異常なコロナ禍の中で、開催できただけでも大きなことではないでしょうか。

樹木葬とペット供養が目立たなくなった

 ほーりー的に気になるのは、やはり樹木葬ブースです。しかし去年はあちこちでPRされていたものが、今年はほとんど見つかりませんでした。

 唯一あったのは、松戸家さんでしょうか。

エンディング産業展の松戸家ブース

 樹木葬とペット供養は、お墓業界の新規2枚看板でした。年々奇抜なものが減ってきて、手堅い需要の見込めるこの2テーマに絞られてきたのが去年のエンディング産業展です。

 これらは市場としては今も拡大しています。しかし今年になってブースががくっと減ったのは、プレイヤーが徐々に定まってきて新規参入が減ったのかなと感じています。

手元供養が増えた

手元供養

 数としては去年より減っているのでしょうが、今年に入って目立ってきたなと感じたのが手元供養です。

 墓地や納骨堂より制限が少ないので、他業種からでも参入しやすい領域という部分もあるでしょう。お墓や供養業界全体から見たらシェアもまだまだわずかです。

 なのでその分、模索が続いている分野と言えます。

 しかし大規模な調査ではありませんが、リセット愛知のアンケートによれば、「あなたが亡くなったらどのように埋葬されたいですか?」という質問に対し、5%の方が「家族の家に置いてほしい」と答えていました。20人に1人がそのような希望を持っているのであれば、けっして無視はできないニーズです。

 またこれと合わせてこれからコロナ不況が深刻化すれば、お墓を持てる余裕がある人も減っていきます。

 手元供養は海洋散骨などと組み合わせて、お骨の一部を納める形式が多いようですが、全骨スタイルが増えていくと、今までよりは広がっていくと、ほーりーは予想しています。

デジタル領域の進展とコロナ対応

 葬儀などのオンライン配信が市民権を得て、看板として掲げる企業が増えていました。またクラウドサービスやメディア製作は去年同様に出ていた印象です。

 VRが着実に機能向上していたり、安価で効果がありそうな防犯システムが出ていたりと、発見もありました。

 VRは目の前にドドンとたくさんの仏様が現れて、思わず合掌してしまいましたし。外から見た写真は間抜けですが、今後の技術進展が楽しみです。

ほーりーのVR体験

 そしてコロナ対策としてもオンライン葬儀などのデジタル化と、ウイルス除去のような感染対策が2大テーマでした。これらは出展企業自体も手探りでしたが、これからやはり無視できない分野なのでしょう。

お坊さんブース、ついになくなる

 去年も激減していたお坊さんのブースですが、今年は真宗大谷派もいなくなり、ほぼゼロ状態になりました。そしてお坊さんが登壇するセミナーもごくわずかでした。

 ほーりーが発行新聞に連載を続けさせて頂いた大阪・南御堂さんの無人ブースがあったので、こっそりと名刺を入れたりしてきましたが、これくらいしか見当たらなかったのは寂しいところです。

南御堂のブース

 とは言え、産業展という性格上、これは仕方ないかなと思います。やはりビジネスマッチングの場であり、世の中に供養の心を伝えようという目的だと、費用対効果で考えるならちょっと効率が悪いですし。

華やかさや楽しい演出が増えた

 骨壺や棺桶にど派手な模様やイラストを入れたりしたものは、エンディング産業展初期のころからありましたが、映像や音楽を用いたり、故人の趣味などに合わせて葬儀を楽しく演出する企画は増えたように思います。

最幸のラストランナー

 これらはもう少し精神性が深まっていくと、とても面白い方向になると考えています。そのためにもいくつかの媒体で似たような文章を書いたことがありますが、お坊さんにも積極的に関わってほしい分野です(そういえば、ブログではまだしっかりまとめていなかったので、今度改めて書きたいです)。

ということで、、、

 行く前は疲れていたのもあって、本当に面倒くさいと思っていたエンディング産業展。しかし前評判だけでやめるのではなく、ちゃんと自分の目で見て回ることは本当に大切だと、今回は改めて実感しました。

 そして会場で出会ったお坊さんと、夜に近くにあるヴィーナスフォートを歩いていたのですが、これがもうほとんどゴーストタウン状態です。

ヴィーナスフォート

 コロナによって病気で死ぬより不況で自死自殺に追い込まれる人が多くなることを危惧しているほーりーですが、こんな風景を見ると背筋に悪寒が走りますね。

 そんなことも含めて、ものすごく考えることの多い一日になりました。

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エンディング産業展の会場

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