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神社に年4672万円をもたらす、ワンコイン神楽の可能性

今年の春先ですが、タイに行ってきました。微笑みの国、タイ。バンコクのお寺を回り、チャオプラヤ川のクルーズ船ビュッフェを楽しみ、アユタヤ遺跡で象に乗り、カオサン通りでビールを飲む。

いや、遊びじゃないですよ。今後の宿坊創生プロジェクトのためにも、アジアの観光先進国・タイの空気を肌で感じたかったのです。

ワットポー(お寺)でタイ式マッサージを受けたり、その辺の屋台でめちゃくちゃ辛いご飯に涙したり、トゥクトゥク(三輪タクシー)に乗ったり、ラーマキエンの舞踏を見たり。

いや~、楽しかったです。

そんなわけで旅行写真をペタペタ載せたくなりますが、そんなものはネットにいくらでも転がっているので、今回はバンコクで最もほーりーが衝撃を受けたエーラーワンの祠について紹介します。

エーラーワンの祠は、神社活性のヒントになる

「エーラーワンの祠」はバンコクのチットロム駅前にある、ヒンドゥー教の神様を祀った祠です。この周辺は日本で言えば銀座のような場所でしょうか。高級ホテルや大型デパートが並び、バンコクの中でも随一のショッピングエリアとして知られています。

周辺地図はこちら。

エーラーワンの祠周辺地図

そしてエーラーワンの祠は、こんなところです。

エーラーワンの祠

まあ、バンコクに行かれた方でも、「そんなとこ、あったっけ?」って人は少なくないと思います。

ワットプラケオ(王宮)やワットポー(大寝釈迦仏)、ワットアルン(暁の寺)と言った有名寺院ではないですし、ムエタイやニューハーフショー、スパなどの定番観光として紹介されているわけでもありません。

私が持っていったガイドブックにも一ページの1/4くらいで、概要がざっと紹介されているだけでした。

しかしスペース的にもちょっとした広場程度の祠ですが、ここは地元の方も外国の方も、大勢が訪れています。

その理由が、これです。

エーラーワンの祠の踊り

なんだか分かりますか? 広場の隅でタイの古典舞踊が舞われていて、その前でブラフマーの神様に向かってお祈りすることができます。

私もお祈りしてみました。

ほーりーの祈り

ちなみに料金は踊る女性の人数によって変わります。

エーラーワンの祠の明細

4人だと360バーツ。1バーツ=約3円計算だと、1080円ですね。一人でたくさんの女性に踊ってもらうのはプレッシャーあって4人にしちゃいましたが、後でじっと見ていたら一人でも平気で8人お願いしている人は多かったです。

うん、ケチらずに8人にすればよかった。

エーラーワンの祠で行われている驚異のシステム

それでこれ、すっごい仕組みだな~と思って、私はずっと見ていたんですよ。何を観察していたかと言えば、時間です。もっと言えば、回転数。

スマホのストップウオッチで計っていたのですが、祈っていた前の組が立ち上がり、次の組が全員座るのに約10~20秒。そして音楽の演奏が始まり、踊りが終了するまでが1分30秒くらい。全部合わせて一組2分もかかっていません。

エーラーワンの祠のカウンター

また、受け付けは隣のカウンターで先に済ませます。ここにも列ができており、人が途切れることはありませんでした。踊りを見るのは無料なので大勢の人が集まり、そのうち自分も祈りたくなって受付に向かう方は多かったです(私もその一人ですが)。

エーラーワンの祠の人だかり

一瞬だったので写真がちょっとボケちゃったけど、踊りに入る前にお祈りする人の名前が踊り子さんに手渡されます。そして踊りの中で最初に名前を読み上げてくれたりします。

祈願者の名前を手渡す

そして踊りが終わると、「OK、センキュー、コップンカー」と言って終了します。

そんなこんなで何時から始まったのかは分かりませんが、終わったのは22時30分頃。タイって夜になってもむちゃくちゃ暑いんですよ。そんな中で休みなく踊り続ける体力に、心底驚きます。

一日を無事に終え、踊り子さんも神様にお祈りされていました。お疲れ様です。

お祈りする踊り子さん

神社に年4672万円をもたらす、ワンコイン神楽の可能性

そんで私、日本に帰って早速読んだ本がこちらです。



 俺のイタリアン、俺のフレンチ―ぶっちぎりで勝つ競争優位性のつくり方

 坂本 孝 著

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ご存知の方も多いでしょうが、ミシュランの星付きレストランにいた一流シェフと高級素材を揃えた超本格料理を立ち飲み形式で提供し、爆発的な人気を得たお店の仕掛け人・坂本孝氏が書いた本です。

ここで大切にしているコンセプトが『回転数』です。通常のレストランでは原価率が20~30%のところ、原価率60%を超えても利益が出るのは、立ち飲み形式でお客さんの出入りが早いからです。

本物を、システムに工夫を凝らすことで超安価で提供する。私はこれは神社の祈祷でも生かすことができるのではと感じています(また、怒られそうな発言しますが)。

例えばちょっと、思考実験。巫女さん2名に1分間舞って頂ける場所があったとします。人の入れ替えも含めてワンセット1分30秒だと、1時間に40回行うことができます。

この時、1回500円だったとすると、1時間に2万円が入ります。これを8時間続けると、16万円です。8時間ぶっ続けもさすがに難しいでしょうし、人が途絶えたり巫女さんが入れ替わったりなど考慮して稼働率80%で計算すると 16万円×0.8=12万8000円です。

さらにこれが毎日続く。12万8000円×365日で計算すると、年間4672万円の収入が神社に入ります。

そして500円で巫女さんが自分のために舞って頂けるという評判が広まれば、それを目当てに来る日本人や海外の方もきっと増えます。そこにはお守りや絵馬を求めたり、結婚式に結びついたり、続けていけば様々な波及効果も出るでしょう。

神社は年末年始だけ巫女さん募集するところも多いですが、定常的に巫女さんを雇うこともできますし、神楽が好きという人にプロになる機会を提供することで、神道を伝える手段にもなります。

観光地や人通りの多い繁華街の神社限定(アレンジすれば、お寺でもできるかも?)ですが、連鎖的に新たな企画を引き寄せる起爆剤にも成ります。

東京だったら浅草寺の隣にある浅草神社とか、神田明神とか、日本橋の街中にある福徳神社とか。京都だったら、八坂神社や下鴨神社なんていけそうです。

神社のご祈祷って私も何度も受けていますが、慣れない人には申し込む時点でハードル高いんですよね。寺社コンで神前祈祷をみんなで受けるとすごい感動する人もいるので、その良さはふれれば感じるはずですが。

少し前にご祈祷と一般の人を取り持つ、ご祈祷研究家の必要性についてブログに書きましたが、まだまだいろんな工夫の余地はあります。

ご祈祷研究家志望の若者に伝授した5つの心得

プロの寺社旅研究家を目指す人に、ご祈祷をお勧めする7つの理由

俺のフレンチ・俺のイタリアンで働くシェフたちも、最初は立ち飲みの店で働いてほしいと言われ、それだけで顔色変えて席を立とうとした人もいたそうです。しかし客単価3万円以下の料理を作ったことがないというプロフェッショナルが立ち飲み屋で3000円前後の料理を作り、それでも収入アップとやりがいにつながっています。

ワンコイン神楽、ワンコイン祈祷も同じです。「こんなのやれるわけがない」という理由は、書いている私の頭の中だけでも何十個も思いつきます。なのでこういう記事を書くとできない理由ややっちゃいけない理由を懇切丁寧に教えて下さる方がいますが、それは特に不要です。

もしもやってみたい、ここをこう変えたらできるかもと思う方がいたら、ぜひご意見頂けたらと思います。

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