宿坊に寺社コンに樹木葬に話朱印に。2025年のほーりーを振り返る
2025年も残りわずかとなりました。今年は5月に宿坊研究会が26年目(25周年)に突入し、これまで歩んできた道を感じた節目の年になりました。

最初は大学の旅行サークルに入って、宿坊に泊まったことがきっかけでした。それが仕事になったり、結婚に結びついたり、いろんな方と一緒に活動したりと、こんなに人生を変えていくとは思ってもいませんでした。
そして趣味としても学生時代と変わらず、あちこち寺社巡りに出かけています。たくさん動いてたくさん遊んで、今年もよい一年になりました。そんなわけで2025年がほーりーにとってどんな年だったか、それぞれの分野ごとに振り返ってみます。
メディアによる再注目が始まった『宿坊』

まずはほーりーのメインテーマである宿坊について。去年はコロナ禍から旅行環境が戻った一年でしたが、今年はメディアで宿坊が再注目された年でした。
一番反響が大きかったのは、日経新聞の宿坊ランキングですね。こちらは専門家が集まって各地の宿坊に投票して順位をつける企画で、ほーりーも候補となる宿坊の選定や専門家の推薦なども含めてがっつり関わらせて頂きました。
また現在も3つの媒体で宿坊特集に協力しています。これらは今月末から来年始め頃にかけて公開される予定です。他にも私が連載を続ける月刊住職では、12月号で最新の宿坊事例をテーマに記事を書きました。
さらに一緒に企画を作っている山口県の二尊院では、去年に宿坊二号棟がオープンした後、ウェブサイトをリニューアル。そしていろんな試行錯誤がありましたが宿泊者がだんだん増えて、ありがたい形になってきています。
あとは宿坊研究会の英語版サイトも作っていますが、こちらもちょっとずつアクセスが増えてきました。
社会に翻弄されつつも、出会いを生み出している『寺社コン』
寺社コンは今年、全部で24回開催しました。そしてまたお付き合いや結婚、お子さん誕生のご報告も頂いています。下の写真はみんなで酉の市に出かけた時の熊手を持ったほーりーです。幸せ、こいこい!

婚活市場は、年々難しくなっているというのが正直なところです。結婚適齢期の人口は減っていますし、それに反してマッチングアプリなどで競争過多にもなっています。リクルートが運営する『ゼクシィ縁結び』のサービス終了ニュースが流れて、大手でも生き残れない時代と話題にもなりました。
そんな中でも寺社コンがなんとか続けてこれたのは、寺社好き同士の趣味の出会いという部分で、期待を寄せて下さっている方がいるためと思います。またさらにニッチな企画としてお坊さん婚活も、久しぶりに東京で2回リアル開催しました。その他、長野県と山形県のお坊さんのお見合い相手募集企画も作るなど、新しい事にもチャレンジしています。
着実に需要が伸びる『お寺の樹木葬』

婚活とは逆に、まだまだ需要は伸び続けているのが樹木葬です。地域にもよりますが2040年ごろまで多死社会は継続しますし、大切な方を亡くした人の想いを受け止める場所は必要です。
そんなわけでほーりーが顧問をしているアンカレッジですが、今年もネットワークが広がりました。神奈川県の極楽寺や静岡県の報土寺で新たに樹木葬庭苑がオープンし、千葉県の円東寺、神奈川県の西勝寺、岩手県の徳玄寺では新区画が造設されています。また東京都の安楽寺では全区画が完売となりました。
さらに先日、アンカレッジのウェブサイトに、これまで15年間行ってきた事業で初期投資が未回収となったお寺はゼロと報告されました。樹木葬庭苑を造設する前には慎重にマーケティング調査を行い、造った後の販売にも様々なノウハウを用いることでこの結果を成り立たせています。
もしもうちでも樹木葬を考えているというお寺さんがいたら、無理やり勧誘することもありませんし質問や問い合わせだけでもほーりーまでお気軽にご連絡ください。
なお、以下はお寺の樹木葬について概要をまとめた記事なので、よろしければこちらもどうぞ。
寺社活性をテーマにした講演&執筆&勉強会

今年は名古屋で行われた曹洞宗東海管区教化センターの研修会で、お寺活性をテーマに講演させて頂きました。タイトルは『お寺を盛り上げる5つのステップ』ですが、お寺と馴染みのない方をつなげてコミュニティを作っていく大切さはこれまでもずっと私がお話しさせて頂いていることでもあります。こちらの内容も年々ブラッシュアップしてきて、今回もその最新バージョンになりましたよ。
また月刊住職の連載は、2025年12月号で第96回目を迎えました。こちらはいよいよ大台の100回目が見えてきて、毎回いろんなネタを探して我ながらよく続いてきたなと感心します。
さらに今年の後半は100件以上の新規事業を立ち上げてきた方と一緒に、お寺に関する勉強会も行ってきました。宗教法人の資産運用、お寺周りの事業立ち上げ、本堂での葬儀など講師をお招きして、お坊さんや寺社関連で活動されている方にもご参加頂きみんなで学んでいましたよ。
無償の精神が求められやすいお寺事業で、収益化に必要な3つの要素
葬儀の小規模化によって、お寺主導のお葬式がやりやすくなってきた
しゃべるご朱印『話朱印』のリニューアル

スマホをかざすとお坊さんや神主さんが出てきてご由緒や法話を話してくれる『話朱印』ですが、今年の前半はウェブサイトのリニューアルを行っていました。これによって拡張性が高くなったので、表示速度が上がったり、機能追加やメンテナンスがしやすくなっています。またそれに合わせて話朱印自体のシステム運用も、一部見直しを行っていました。
そして後半からは仲間探しを再開し、東京都・福寿観音や埼玉県・円乗院、愛知県・大法寺で新たに導入頂きました。こちらは初期コストが数千円ほどで、ランニングコストもかかりません。少しずつネットワークも広がってきていますし、もしもうちにも導入してみたいというお寺や神社の方がいれば、お気軽にご連絡ください。
その他の活動

他にも一緒に企画を作っている本光寺さんの『縁切りプロジェクト』や、多聞院さんの『お寺の漫画図書館』をテレビ番組に紹介して放送して頂いたり。一般に販売されないお寺専用のお茶『仏茶』について、お寺に広める相談を受けたり。
あとはエンディング産業展やデスフェス、大阪・関西万博に取材に行ったり。お寺の精進料理ランチを食べたり、お坊さんがカクテルを作るバーで呑んだり。知り合いのお坊さんが行ったイベントなどにも遊びに出かけたりしていました。
またこれは気軽な息抜き系ですが、オンライン飲み会の『忘月会』も2~3か月に一度くらいのスパンで開催しています。こちらでもお坊さんや寺社関連で活動されている方と一緒に、お酒を呑みながらあれこれ語っていましたよ。
と、いうことで、、、
冒頭でも述べましたが、今年は宿坊研究会が25周年という節目の年になったことで、これまでの出来事をブログでも振り返っていました。
宿坊研究会が25周年を迎えたので、四半世紀の活動を振り返りました
トピックスを時系列でまとめると、以下のようになっています。
2000年 『宿坊研究会』の立ち上げ
2003年 『宿坊に泊まる』の出版
2005年 寺社巡りサークル『宿坊散策会』を作る
2009年 活動の転換点となった『寺社コン』スタート
2012年 会社を辞めて寺社旅活動を専業にする
2012年 お坊さん研修会で初めて講師を務める
2014年 樹木葬を開発する『アンカレッジ』の顧問に就任
2017年 『月刊住職』での連載開始
2017年 『株式会社寺社旅』を設立する
2020年 山口県の宿坊『二尊院えんとき』がオープン
もちろんこれ以外にもいろんなことをやってきて、上手くいったものもあれば消えてしまったものも多数あります。それでもこうして続けられてきたことは多くの方とご一緒できたり、支えて頂いたおかげです。
2026年も楽しみながら、寺社旅活動に没頭していけたらと思います。2025年はありがとうございました&次の年もよろしくお願いいたします。
