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衰退の中に新たな芽が出た2021年エンディング産業展

 先日行われたエンディング産業展(セレモニージャパン2021)。今年は顧問を勤める霊園会社・アンカレッジがブースを出したため、ほーりーも3日間参加してきました。会場は2年連続で東京ビッグサイトの青海展示棟です。去年は間違ってビッグサイト本体に行っちゃったけど、今年はまっすぐたどり着けました。

東京ビッグサイトの青海展示棟

 そんなわけでブースに入り、いろんな方とご挨拶させて頂きつつ、空き時間に会場をふらふらしていました。これまでエンディング産業展は皆勤賞のほーりーですが、今年感じた変化をまとめてみましたよ。

出展企業と来場者数が大幅に減った

エンディング産業展

 今回は前回に続きコロナ禍が続く中でのエンディング産業展です。そして去年は(本来予定されていた)東京オリンピックとの調整でスケジュールがずれた部分もあったでしょうが、11月に開催されていました。

 このため実質的に半年程度のインターバルで開催されたことも(コロナと共に)影響したのでしょう。今回のエンディング産業展は、出展社がだいぶ減っていました。

 資料を見ながらブースを数えた限りでは、2019年が269、2020年が188、2021年が135と、2年で半減しています。また、セミナー数は2019年が95コマ、2020年が39コマ、2021年が49コマです。こちらは去年に比べれば少し増えましたが、やはり2年で半減近い状況ですね。

 エンディング産業展のブースは出すにも時間と手間がかかりますし、出展料や展示制作のお金も必要です。半年前に出たばかりだから今回は中止と判断した企業も、あったのではないでしょうか。

 そして気になる来場者数はこちらです。

エンディング産業展の来場者数

 2020年にガツンと減りましたが、今年はそこからさらに減りました。まあ、今回は緊急事態宣言下での開催ですし、これでもかという悪条件下の中では健闘していたと思います。私の知り合いでも関東圏外からは行く予定だったけど取りやめたという方がいましたし。

 もしも1ヶ月ちょっと前だったら、無観客開催が要請されていた可能性もあります。4月27~29日に予定されていた日本ホビーショーはJCASTニュースの報道によると、3日前にお客さんは入れられないと連絡が来て中止となり、損失額も約1億7000万円に上ったとのことでした(悲惨すぎる、、、)。それと比べれば最悪の事態は免れたと言えるのかもしれません。

 とは言え次回は、2022年の10月31日~11月2日です。一年以上のインターバルができますし、ワクチンが普及すればコロナの影響もある程度は収まっている(たぶん)と、思います。その意味では次回こそ、エンディング産業展の正念場となりそうですね。

衰退期を経て、新たなライフサイクルに入り始めている

アンカレッジブースとほーりー

 暗い話だけしても仕方ないので、もうちょっと未来志向の希望観測として。

 今回のエンディング産業展、イメージ的には「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」とライフサイクルが一回りして、また新たな「導入期」に入り始めた印象を持ちました。

 エンディング産業展が始まった2015年から数年間は、明らかに活気が異なりました。出展社や来場者が年々増加し、美坊主コンテストやペッパー導師といった物議をかもしたものも登場しています。

 美坊主コンテストを痛烈に批判する人が見ようとしないもの

 ロボットの読経には心がないと言い放つ、お坊さん達の傲慢

 そしてそんな「導入・成長期」を経て、ある程度こなれてきたのが2019年です。樹木葬とペット供養のニーズが飛躍的に高まりましたが手堅いものばかりが目立つようになり、ほーりー的には一番面白みがないと感じた年でした。

 エンディング産業展は、良くも悪くも限界が近づいている

 しかしそこから変化が見えた2020年。コロナの影響と参加者の慣れで来場者数はがっつり減りましたが、「衰退期」が訪れたことで新しいものを生み出す試行錯誤が生まれ始めています。

 今年のエンディング産業展は、業界変化をめちゃくちゃ感じられた件

 2021年はこの流れが継続し、まだ次に広がるテーマに「答え」は見えないものの、様々な「問い」が散らばる充実したイベントでした。

エンディング産業に、外部の注目が集まってきた

エンディング産業展の会場

 その中の一つに、外部からの新しい挑戦が増えてきているというものがあります。

 今回は葬儀・供養・お墓といった中心事業者が、かなり減った印象を受けました。代わりに目立っていたのが他業界からの新規参入です。ありていに行ってしまえば、「これから多死社会を迎える中で、我が社も新分野として開拓してみよう」という意図を感じるブースは増えていました。

 これをどのように判断するか。現時点ではその大半が儲かりそうだからと、手を出してきたように見受けられます。なのできっとそのほとんどが、これからまた淘汰されていくでしょう。

 しかし大切なことは、それらを眉をひそめてみないことです。外部で活躍している会社はそれぞれの領域で、専門性を持っています。そのうちのどれがはまって、エンディング業界で成長していくかは分かりません。

 外部からの参入者が、業界の知識を持っていないことなど当たり前です。しかし自分の方が分かっているという態度を取り続けていると、いつの間にか立場は逆転していきます。

 新技術を吸収し、自分たちの知識も提供しながら、新しいものを生み出す姿勢が、業界の次世代をリードしていくことでしょう。

ということで、、、

 先日、学生の就職先として葬儀業界への注目が高まっているという記事を書きました。

 葬儀や終活・お墓業界への学生イメージが、大きく変わろうとしている

 同じように他業界からも「葬儀やお墓なんて辛気臭い」「死を扱う業界なんて近づきたくない」といったネガティブな感情は薄れてきています。

 今回お話をさせて頂いた様々なブースでも、人の心に寄り添える大切な業界であることを、多くの方が強調されていました。

 もちろんそこには打算や計算だってたくさん混ざっているでしょう。ですがほーりーは「儲かるからやる」ことと「好きだからやる」ことは両立すると考えているため、新参者が供養を焼き畑化しに来ているとは考えていません。

 他人の行動を儲かるかだけで言及する人が多すぎる件

 現在はまだ稚拙であろうと、新しい挑戦がどんどん出てくることで、エンディング業界もまた次の展開を生み出していくでしょう。長くなってしまったので気になったブースの話はまた別途まとめますが、今回はまたいろんな気づきが得られた3日間になりました。

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